たわし(爆豪) さんの感想・評価
3.7
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 3.0
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
少し尺が間延びしている気はするが
人気少女漫画のアニメ化10周年記念の劇場用アニメ。やはりというか、少年漫画や宮崎アニメのようなすごいアクションシーンがあるとか、よく動くアニメというよりは、少女漫画らしい叙情的な人間関係の心理描写が中心であり、演出で見せようとしている。
そのせいか、お話の帰結に至るまでの過程がやや間延びしているように感じる。作画は丹念に描かれて丁寧で緻密だが、その緻密さが故に脚本やストーリー構成にあらが見えて、中盤が特に意味もない伏線が多いのが気になった。
原作はそこまで間延びしてなく、今市子の「百鬼夜行抄」のように淡々としたストーリーだったら見ていても苦にならないが、微妙に感情を乗せてくるので長く感じたのだと思う。
お話としてはこの間観た「若女将は小学生!」とよく似ていて、肉親もしくは実子が自分よりも先に亡くなってもぬけの殻になった登場人物たちがどうやって立ち直り、再生するのかが描かれている。これは「四月は君の嘘」などのヒット作と類似する共通点があり、それなりには楽しめた。