お茶 さんの感想・評価
4.5
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 5.0
音楽 : 4.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
憂鬱を晴らすには
最近、円盤を購入し改めて観ました。
涼宮ハルヒの憂鬱。やっぱり面白い。
彼女の心境次第で変わるセカイ。集められた不思議な仲間達。この奇妙な空間で起こる物語。
人間原理(にんげんげんり、英語: anthropic principle)とは、物理学、特に宇宙論において、宇宙の構造の理由を人間の存在に求める考え方。「宇宙が人間に適しているのは、そうでなければ人間は宇宙を観測し得ないから」とあります。Wiki
人間が宇宙を発見できなければ、宇宙は存在しない、という誠に人間本位な考え方です。
本作の設定ではハルヒが造物主として描かれており、彼女の内面を繊細に表現したり、そこから与える影響を演出して、物語は展開されております。
セカイ系というジャンルのテンプレとして、主人公の内面=セカイの命運というものが普遍的ではありますが、本作の場合は、涼宮ハルヒが存在してほしいと願ったセカイが構築されていきます。それは人間原理と呼べるものなのかもしれません。
「われ観測す。ゆえに宇宙あり。」
さて、人間原理に当てはめて本作を見ていくならば、ハルヒだけが主人公でもないように思えます。なぜなら、キョンの視点で描かれているからです。いうならば彼が観測者であり、ハルヒや超能力者や未来人、情報統合思念体もキョンが観測してはじめて現実化するのではないか、と考えられます。
ここまで変なこじつけを書いてしまいましたが、
上記は僕が本作で一番好きなところを強調するための、前置きです。
涼宮ハルヒはエスパーたちを参集してはいますが、よく彼女の振る舞いを見ているとSOS団よりも、キョンばかり意識している気がします。ネタバレになるので具体的なエピソードは控えますが、キョンと一緒にいるためにSOS団を作ったのかもしれませんし、LOVEさえあれば憂鬱は吹き飛ぶのかもしれませんw