イムラ さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
魅力を説明しろと言われると難しい
<2018/10/29初投稿>
原作から入りました。
西尾維新の小説です。
多分、全巻持ってるハズ(自信無し)
※本作は化物語から始まるやたらめったら長いシリーズものなのでここでまとめてレビューします。
アニメは化物語の頃から概ねオンタイムで観てます。
この作品、好きな割にレビューにするのは難しいんですよね。
普通は良いところから挙げてくもんですが、それが難しい 笑
主人公は「阿良々木暦」高三男子。
厨二病。拗らせてます。
変態。
ツッコミの発声・切れ味は素晴らしいものがあります。
ヒロインは大量。
こんだけありとあらゆる種類を取り揃えたんだからだれか好みのいるだろうバカヤロウという感じ。
つまりハーレムもの。
他にはやたら素敵な声したアロハのおっさんとか、
やたら素敵な声した詐欺師のおっさんとかも出てきます。
ジャンルは
ラブコメ?
ハーレム?
萌え?
成長もの?
微妙なコント?
妖怪もの。
かなぁ。
萌え系、ハーレムもの苦手なことが多い私ですが、本作はなぜだか好きです。
高三に上がる直前の春休みに、阿良々木くんが1人の壮絶なまでの美女の吸血鬼と出逢うところから物語は始まります。
ひたすら長い物語なので内容はここら辺にして感想にいきまーす。
どんな作品も、作者は登場人物に自分を映し出すものなのだとか。
この作品観てると、やっぱそういうもんかなとも思えてきます。
阿良々木暦くんは、
その変態性も
正義感も
理屈屋なとこも
シニカルに自分を突き放そうとするとこも
他人との関係性も
コンプレックスも
変態なとこも
全部、作者の自己投影のような気がします。
そんな阿良々木くんはヒロインたちがそれぞれに抱える「問題」を解決したり、しなかったりしながら自身も地味に成長してるような。
とは言いながらもこの作品。
作者が主人公「阿良々木暦」の成長を描いてるって感じはしないんですよね。
長期シリーズを書いてるうちに作者が歳を経て、それに連れて描かれる主人公も「結果」成長してるって気がして仕方ない 笑。
いや「物語」そのものが作者に合わせてオトナになってきてるって感じかも。
本作は大長編ですが、シリーズ通して「これを書きたかった」みたいなものは見えて来ず。
そういう意味で「物語」って感じもしないです。
まるで阿良々木暦が思いつくままに書いた架空の随筆みたい。
登場人物は皆中二病設定の妄想エッセイ。
そんな本作、私が好きなところは結局、作者の小説家としての雰囲気なのかもしれません。
そこかしこにそんなに捻ってはいないのにさも捻ってあるように表現されたギミックを散りばめつつ、人の心の内面には深く、ずかずかと入っていこうという心意気があります。
言語センスも割と好みです。
一つ一つの言葉は鼻に付くとこも多いのですが、お話のキーとなる部分での言い回しがたまに刺さってくる。
笑いも大概はハズレなのですがたまに当たりがあり変な中毒性もあります。
流れ星ちゅうえいの一発ギャグみたいな感じで 笑
諸々、理由はうまく整理できてないですが気に入ってるんですよね。
そしてただ一つ、
シャフト演出と最高に相性の良い作品なのだということは間違いないと思います。。
<追伸>いろいろ書きましたが西尾維新作品は「化物語シリーズ」「刀語」、あと「掟上今日子シリーズ」の一部くらいしか読んでないので、西尾維新はそんなじゃないという異論はいくらでも受け付けます。