Dave さんの感想・評価
3.4
物語 : 3.0
作画 : 4.0
声優 : 3.5
音楽 : 3.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
モンスターバンドの晩年を見るような悲哀を感じました
1. かつてのスマッシュヒット
この作品、面白かったし本当に人気があったんですよね。日本だけでなく、海外からもものすごく評価されていた。オタクはもちろん、一般の外国人のお姉ちゃんまで、あれは面白い!って絶賛されていたのを思い出します。
2.時機に失した続編
ところが、やはりアニメにも「旬」や「勢い」というものがあるのでしょう、どれだけ人気を博した作品でも、時機に失してしまえばもはやかつての輝きは取り戻せない。なんだか「たまごっち」みたいに「あったねぇ」という遠い目で見られてしまって、「この後、どうなるんだ!?」というライブな感想は持ちませんでした。一昔前、一世を風靡しただけにその凋落ぶりが悲しい。
3. 無理は承知で、やはり早く出すべきだった
作者だってそんなに次から次へと胸躍るようなシナリオをひねり出せないのもわかるし、アニメの制作だって莫大な費用と時間がかかって、なかなかすぐに続編が出せなかったという事情もあったのでしょう。しかしそれでも、無理を推してでも最優先でこの続編を世に出すべきでした。そうすれば今よりもうんと評価され、リターンにもつながっていたはずです。内容が悪くないだけに、本当にもったいない。
4. 2回目のお化け屋敷のような慣れ
次に純粋な作品そのものに評価ですが、これも1期>2期>3期という順になります。着眼もいいし、骨太のストーリーで度肝を抜かれた1期、それを受けて世界が明らかになっていく2期、に対してもはや視聴者の予想を大きく裏切るような広がりは見せることができず、巨人にも飽きてきたので今度は対人戦と巨人化の種明かしに終始した3期。例えるなら、お化け屋敷も最初は奥行きが知れずとても怖いのが、先へ進むにつれて「ああ、なるほど」と思うようになり、2週目になると「なーんだ」という感想になっていくような感じです。
画も綺麗だし、NHKなので途中でCMも入らずとてもいいのですが、かつて一世を風靡したロックバンドの晩年のライブを見ているような、ちょっと物悲しさを覚えます。