かきかま さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
緒花(おはな)と喜翠荘(きっすいそう)の面々の成長をゆっくりと見ていってほしい
1話プロローグちょいネタバレ
{netabare}
いつもと同じ当たり前の日常にいつもと同じ変わらない都会の景色。
変わってるって言ったら他よりママのネジが少しとんでるくらい。
でもそんなママの面倒を見てきたからある程度の処世術を身に付けた。
でもそれだって劇的でドラマチックな展開なんかじゃなく、
やっぱり当たり前で変わらない日常なんだ。
そう、わたしはこの日常が嫌いだしドラマチックな展開にほんの少しだけ憧れてたんだ。
でもそんな平凡な日常は劇的な変化を迎えることになる。(やっぱりママがキッカケで…)
ママと疎遠になっていた仲が悪いおばあちゃんの営む地方の旅館に初めて訪れたけど、
そこで待っていたのは飴玉をくれる優しいおばあちゃんとの出会いでもなく、
未来の女将候補でもなく…下宿と給料の対価としてただの雑用として働くよう言いつけられた。
物語はここからはじまる。
{/netabare}
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はじめは底抜けに明るくて素直だけどKYな主人公の緒花が、まったくのアウェーな環境で打ちのめされながらも頑張っていく作品だと思った。
けどこの物語の本質はそこだけじゃなかったし、色々な見所もあるんだ。
回を重ねるに連れ緒花だけじゃなく、次第にみんなの輪郭が明らかになっていく。
そして順は違えどみんな成長し変わっていく。({netabare}緒花の影響もあって{/netabare})
そうして「見て(観て)」いくうちに、
いつしか「見守って」いってしまう自分に気付くと思う。
みんないろんな一面があって、
面白くて、温かくて、情に熱い面もあって、切ない面もあって…
そんなヒューマンドラマに良いスパイスとなるのが、
田舎情景の素晴らしさです。この作品が切欠となってアニメの舞台となった聖地(石川県金沢市)が出来たのも頷けます。
魅力的なキャラクター達を演じている有名声優さん達の演技も感情移入を促します。
※声優さんネタ{netabare}
(個人の視聴経験による私見が多く含まれてます)
中でも「地獄少女の閻魔あい」等の大人しいキャラで良く知る能登麻美子さん演じる仲居頭の巴さん、Fate/StayNightのアーチャー」等のクールキャラで良く知る諏訪部順一さん演じる次郎丸…この二名のギャップは私にとってはとても新鮮で且つ演者としての技量を感じました。
とあるの佐天(伊藤かな恵)×初春(豊崎愛生)が緒花×なこちが鉄板は言うまでもなく、
ママ役の本田貴子さんもサッパリしたキャラを演じる彼女のハマり役でしたね(地獄少女の骨女や空の境界の蒼崎橙子)
緒花の幼馴染のコウちゃんは進撃の巨人のエレンイェーガーで有名な梶裕貴さん。
板前のトオルはとらドラ!の高須竜児役で知られる間島淳司さん。
クレジットを見ないでわかる声優さんだけでもこれだけ有名な人達が花咲くいろはに関わっているのも大きな魅力です。
(福屋のゆいなを演じる戸松遥さんだけはクレジットを見ないとわからなかった・笑){/netabare}
主題歌や挿入曲の殆どはnano.RIPEのきみコが歌い({netabare}ある回でキャラクターとしても友情出演します{/netabare})ます。
どの曲もスピード感とテンポが良いのに、ほんのり切なく、だけど元気の出る彼女の歌詞はこの作品の為に作られたと充分に理解できるものばかりです。
できるならばいつまでも緒花を、喜翠荘の人達を、いつまでも見守っていたかった。
そんな風に最終回まで見終わって思いました(そして何度となく見返しました・笑)
読後感…もとい観後感がとても良い作品です。
肩肘張らずにいつでも自然体で観れる良作です。
(追記するかも)