ヒロウミ さんの感想・評価
3.1
物語 : 2.5
作画 : 4.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
このシリーズのあり方は「ヤマノススメ」ならぬ「ニチジョウノススメ」
ヤマノススメしかりゆるキャンしかり「ネタ」としてしかないものは擬似的で偽りのものなので。それを体験してなければいつまでも目新しく感じるのだろう。
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ショートアニメにはもったいないほど丁寧に描かれた景色はシリーズ通して素晴らしく「ハイキング」の魅力を描かれている。そう、この作品はJKの山ガールの日常を描かれた作品ではあるが登山の作品ではない。この「お手軽感」を楽しむ日常系作品ってのがここまでのシリーズ全体に通して感じた私の感覚。
今作を見てやっとこの作品全体の違和感にやっと気付いた。丁寧に描かれた背景に対しキャラクターがまるで馴染んでない。キャラクターの線が強すぎて自然の淑やかさを表現されているのではなく山を登るキャラクターが前に出すぎてて。
それってハイキングがコーヒー(日常)に入れる砂糖となっており逆の立ち位置の方が奥深くなるのだろうがまぁ深夜アニメだしそんなものなのだろう。萌えりゃ良いのよ、萌えれば。
この作品はアニメであってリアリティのあるものではない。散々登頂しそれなりの筋力を持っていたりしているのに3.0kgの荷物を尻餅つく姿、やっとまともな「登山」となった終盤のキャンプの描写の省く。他にも色々あったと思うが今作以前の作品の中身は忘れてる。「ほのか」が何者かすら忘れてる。あざとい擬似的、偽物のような演出って響きにくい薄味なんですよね。シリーズを通して感じてた違和感はそのこれ見よがしなこじつけた表現にあったのかもしれない。
ただ無理矢理ハイキングをこじつけた日常作品にとって山はあくまでもネタでしかなくその描写の多くが擬似的なものにしか感じない。登山作品としてのリアリズムの追及や作り上げは二の次なのだろう。
更には日常作品としてもやっつけ展開のような終盤の不穏な空気の作り方はよもや「飽きてこの作品から離れないでぇ!」と嘘泣きしながら泣きついているような感じ。山場がこれじゃあね・・・。
何だかんが書きましたがハイキングや登山キャンプは楽しいもので人の本性を知ることもできます。特にキャンプ飯や酒は格別でボッチキャンプも珍しくは無いので是非お試しあれ。
特に整備されていない登山道での登山やキャンプは自然の豊かさ、険しさ、乗り越えたときの並々ならぬ満足感や静寂の美しさ、夜の美しさなどを感じることもでき幸せなひとときを過ごせます。
ただ、アウトドアは手加減のない自然が相手で全てが優しく身の保証があるものではありません。妄信的にアニメの描写を捉えることなく身の丈に合ったできる範囲の中で楽しむことをオススメします。