STONE さんの感想・評価
4.8
物語 : 5.0
作画 : 4.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
謎の解答と、新たな謎
原作は既読。
今回は王国の政変を中心に描いたため、人対人が主流。
対巨人のダイナミズム溢れる戦闘は減ったが政治劇、歴史劇のような面白さがあり、それぞれの
陣営の思惑によるサスペンス感が楽しめた。
原作と較べて、構成を改変したようで、原作よりサクサク進んでいく印象があった。
ジワジワ来る緊迫感は減ったものの、スピーディーになったことにより高揚感は増した感が
あった。
一応、話としてはクーデター側の主要キャラは誰一人犠牲になることなくハッピーエンド的な
終わりではあったが、その後の展開を知ると「ここで倒れた方が幸せだったのでは?」と
思うようなキャラが多く、この勝利は束の間のものといった印象。
これまで謎だった部分がだいぶ明らかになったが、謎が明かになっても、それによって新たな
謎が出てくるといった感じで飽きさせない。
明らかになったと言えば、訓練兵時代のエレン・イェーガーの立体起動装置の故障に
代表されるように、「かなり初期から細かい先の展開まで考えていたのだな」とその緻密さに
改めて感心してしまった。仮に後付けだったとしてもそれはそれで辻褄合せの凄い才能だと
思ってしまうが。
キャラに関しては104期生の成長振りが頼もしく、中でも本作のキーマンであるエレンと
ヒストリア・レイス(クリスタ・レンズ)は本当に変わったなと思ったり。
とは言え、自ら話を動かしていくという点に関しては、ヒストリアはともかく、他は
リヴァイ・アッカーマンやエルヴィン・スミスが中心といった感が強く、エレンは
巻き込まれ役といった印象。
あと本作で退場となってしまったが、ケニー・アッカーマンがキャラ自体のインパクトと
ストーリーにおける重要度などから印象深いキャラだった。
特に王国の政変という部分では調査兵団は対国家という、ある意味ぼんやりとした存在が
倒すべき相手だったため、直接的に戦う相手という意味でもケニーという存在は大きかった
印象。
このケニーだが、刹那的な殺人狂かと思いきや、彼なりの夢があるところが面白い。
絵柄が幾分シリアスなタッチになったみたい。
2018/10/24
2018/10/25 誤字修正、一部変更
2022/02/06 追記