退会済のユーザー さんの感想・評価
2.3
物語 : 1.5
作画 : 3.5
声優 : 2.5
音楽 : 2.5
キャラ : 1.5
状態:観終わった
虚しさ
これも他の異世界転生なろうの例に漏れず男性主人公が不慮の事故で死ぬところから開始。転生先は一般的にザコモンスターとして名高いスライム、というのが本作がとった差別化である。
ちなみに主人公の設定だが、
「37歳、童貞、普通のリーマン」
と、作者のプロフをまんま投影したみたいでキモい。ウケ狙いなら滑ってる…
あらすじだけ見ると、普通の人ならこう思うはず。
「なるほど、この作品は敢えて弱いスライムを主人公にする事で努力と成長を強く描きたいんだね!」
…残念ながらそんなものは無い。主人公のスライムは、某ゲームのキャラさながらの、敵を取り込み、能力をコピーする力を持っており、序盤からオーバースペックだ。彼に降りかかる困難は圧倒的なチート能力で実に呆気なく簡単に解決される。努力や心身の成長なんてもの描く気すら感じない。
中盤ではヒロインを飲み込み、美少女にも擬態可能となり、それがメインビジュアルとなる。こんなに容易く作品のアイデンティティを捨てていいのか?ストーリーも語る価値が無い。行き当たりばったりの繰り返しで、作品の最終到着点がいつまでたっても見えない。独善的とも言える国づくりが、全く面白く感じない。何より主人公の尊大な態度が心底ウザい。
そして最終回。なんと後半を主人公のムカつく感想を交えた回想シーンで終える。「色々あったなぁ〜」なんて言ってるが、大半のシーンは主人公の絶対的な力で他キャラを服従させてるだけである。何だこれ。2クールもかけてこんな内容を見せられたらたまったもんじゃない。個人的には虚しさしか残らなかったです。