bk958 さんの感想・評価
3.8
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
序盤のワクワク感は良かったが……
昭和初期の東京。狼の一族「シリウス」唯一の生き残りのユーリィは、一族を滅ぼした吸血鬼たちを狩る英国の組織「V海運」の一員。敵方の領袖エフグラフを追いかけて東京へやってきたが、事態の影には死んだはずの兄と、父が村から持ち出したシリウスの匣(はこ)の存在が……。
序盤のワクワク感が高かっただけに後半パッとしない竜頭蛇尾な印象。 {netabare} 吸血鬼にされてしまった兄とは最期の瞬間に絆を取り戻し、匣を持ち出した父の真意を知り、エフグラフと決着をつける、{/netabare}という非常に真っ当なストーリーではあるものの、V海運の仲間たち、直江の娘、陸軍諜報部などいろいろと広がりそうな雰囲気もあったので思ったよりあっさり終わります。
最終話のサブタイトルで匣がark(箱舟)であることが明らかになり、ユーリィは種族を超えた道を探す旅に出る、というオチですが、まあ結局、匣がどんな力なのか分からないし、ユーリィに何が見えているのかもわからないから不完全燃焼感はあります。
アニメーション的にも1話のチェイスアクション、2話の対アガサ戦のような痺れるアイデアが終盤のアクションにはなかった。ボスクラスの吸血鬼の飛び方がフワフワ浮くタイプなこと、V海運のメンバー全員の武器が銃なことも見映えしなかったかなと。
制作のPA.WORKSは毎年オリジナル作品を作っている会社なので、今後に期待しつつ、できるだけ応援(金銭的な意味で)していきたい。