「一週間フレンズ。(TVアニメ動画)」

総合得点
85.9
感想・評価
2610
棚に入れた
14269
ランキング
219
★★★★☆ 3.9 (2610)
物語
3.9
作画
3.8
声優
3.8
音楽
3.9
キャラ
3.9

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gazabata さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

記憶の中にいる

オンエアしていたころに一度見て好きだったのでもっかい見てみようかなと思い視聴。ちなみにこのレビューには「君の名は。」のネタばれっぽいのが入っています。(読めばなんでかわかる)

ストーリー:
一見あんまり特別ではないように見えるが物語のコアがものすごくしっかりしているので集中して見ると結構素晴らしくできているなと思う。ほとんど無駄がなく作られているように感じる。何がしたいかよく分かっているからだと思う。

キャラ:
性格が極端なので個性があるのはもちろんだが他のキャラとのかみ合わせがすごく良いのもプラス。
欠点というか好みに分かれるが主人公は悪く言えば割と女々しいほうなのでそういうのが嫌な人は注意してみたら良いかと。
後は全体的に他のアニメに比べてキャラのエンパシー度が高いので良い。思いやりがあって相手が何を考えているかちゃんと予想できるキャラ達なので無駄なケンカとかすれ違いがない。これは本当に偉い。恋愛物でここまで無駄なドラマがないのは好き。考えれば考えるほど偉いと思う。いくらでも無駄なドラマを押し込むことができたのに…

声優:
全体的に声が高い人が多いので少し聞いているのがつかれるかもしれない。でも内容と演技が良いので大丈夫。

アニメーション:
アニメーションは無駄に頑張ってるなと思うほど考え込まれていると思う。実際のアニメーションというよりも色遣いと背景の良さと言ったほうが良いかもしれない。

君の名は。:
このアニメは「君の名は。」に結構似ているような気がする。どちらも記憶についてだしどちらも大切なものを失う感情を中心に作られている。だがテーマが似ているという点以外で似ていることはあまりない。そこで面白そうなので自分なりにどこが違っているか考えることにした。なんでこんなことをしたかと言うと、自分はあまり君の名はが好きではないのに(良いアニメだと思うし、ほかの人が好きな理由もよく分かる)このアニメはすごく好きだったからだ。(なんで君の名はが好きではないかではなくなんでこのアニメが好きなのかを言っていきたいと思う)
まず違うのが物語のスケール。一週間フレンズは一人の記憶がおかしい女の子とその友達がどう関係を深めていく小さいスケールの話なのだが君の名ははそれに似た話に加え、体の入れ替わり、タイムトラベル、隕石、人命救助、などがありスケールが非常に大きい。どちらかが絶対的に良くてどちらかが悪いわけではないが一週間フレンズの小さいスケールはキャラたちの関係を深めたり、心境を繊細に表すことができている点では良かったと思う。
もう一つの違いは全体的なアニメの雰囲気だと思う。一週間フレンズはとてもマイルドに優しく心に入ってくる。嬉しい時も悲しい時もゆっくりと沈み込んでくる。君の名はは皆さんご存知の通りとても過激に感情を送り出してくる。音楽を使ってブワーと鳥肌を立たせてアニメーションとドラマチックなセリフで過激に揺さぶるように感情を送り込んでくる。どちらかが良いというわけではないが面白い違いだと思う。
最後の大きな違いはアニメーションと色と音楽の使い方。君の名はよく動く、キラキラでつるつるのアニメーションを使って、色は眩しいほどはっきりしていて、音楽はさっきも言ったように鳥肌を立たせるような過激な音楽。それに対して一週間フレンズはさぼっているわけではないけどさほどアニメーションが動き回るわけではなく、色は全体的に優しい色を使っており、音楽も後ろで静かに流れている感じだ。この違いも本当に面白い。面白くないですか?

最後は自分が見つけた二つのアニメの似ている点を少しだけ。
・どちらもタイトルの最後に「。」が付く。
・どちらも神社で大事なシーンがある。
・どちらも四季が見れる。
・どちらも名前を重要視しているシーンがたくさんある。
まだ探せばあると思うけどネタなのでまあいいか。

監督:
このアニメの監督をした人、岩崎太郎という方なのだがこの人はもしかしたら本当にすごいんじゃないかと思うようになってきた。もう細かいところを見てみると本当に頑張ってるんだなと思う。
たとえば色と光の使い方。先ほども言った通り、このアニメは優しい色を全面的に使っている。もちろん漫画がそうだったからと言ってしまえば簡単なのだが自分はそんな単純ではないと思う。その理由に光の使い方がある。このアニメの背景の色と光の使い方はまるで記憶の中にいるように感じさせられる。何か良い記憶を思い出すときにちゃんとは思い出せないけどどんな色でどんな景色だったかは大体わかる。そんな表現をしていると思う。そしてこのアニメは記憶の尊さとそれを失う悲しさがテーマになっているので全体的に記憶を想像させるようにしたのだと思う。これは偉い。すごい。
あとたまに画面の端があいまいになっていることもある。これも記憶を想像させる。
他にも言いたいことがたくさんあるが長くなるので止めておきます。自分で見てください!

まとめ:
よくこんな頑張って作ったなと思う。褒めるところがほかのアニメと比べると比べ物にならないくらい多い。まあそんな感じ。完ぺきなアニメじゃないけどね。

点数:9/10

投稿 : 2018/10/17
閲覧 : 313
サンキュー:

8

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