剣道部 さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
私はむしろ、アインズの弱さに注目したい
[文量→大盛り・内容→考察系]
【総括】
1ラウンドにストレートでダウンを奪い、2、3ラウンドでジャブを連打される展開は、好みが分かれるかな?
つまりは、「刺激的で面白かった1期」の後に、「地味にコツコツとサイドストーリーを重ねていく2期、3期」をどうみるかということ。
まあ私は、楽しく観ていましたがw 4期、期待!
《以下ネタバレ》
【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
本作は基本的に、「異世界転生」×「主人公最強系」という、「ありきたり」な作風だが、本作の個性を作っているのは、「主人公が自分を弱い」と考えている(そして実際に弱い)ことだろう。
アインズは、確かに異世界の中では圧倒的に最強
である。しかし、真の(前衛)トップ「プレイヤー」には勝てないし、なんなら(最強クラスの)NPC以下の能力しかない。
主人公の立ち位置は、「最強ギルドの裏方(後衛)のトップ」というもので、ソシャゲでこの立場(や似ている立場)を経験したことがあるなら、アインズの行動原理は理解できる。
つまりは、怖いのだ。
だから、細かいことでも戦力を増強していくし、安全なのに石橋を叩いて渡るような「無駄」も厭わない。
後衛や参謀、調整役としてギルドをまとめていく場合は、常に「申し訳なさ」「自信のなさ」がある。本当に強いのは重課金組の前衛で、彼らには感謝と尊敬しかない。だからこそ、彼らが面倒臭がる雑務を全て引き受け、ギルドにとってプラスになることは、それがどれだけ微細であっても堅実にこなしていく。
逆に言えば、そういうことが出来る人でなければ、「裏方なのにトップ」という地位は認められない。
この考え方は、アインズにずっと流れ続けているものだと思う。(この部分が許容できなければ、イライラすると思う。「そんなチマチマやっとらんで、パーっと無双せんか!」と怒りたくなる気持ちも、理解できる)
そこにプラスして、NPCキャラが「設定通り、無条件且つ絶対的に服従している」「アンデットとして転生したことで、思考の一部もアンデット化している」というのが、本作の個性を彩る。
「コンピュターは、正しく間違う」という言葉がある。つまり、「人間の操作ミスや入力ミスを正しく反映してしまう」のだ。
そういった意味で、NPCは信頼しきれないと思う。だって、「誰かが設定をいじれれば、すぐに反旗を翻す」わけだから。アインズがNPCに自我を芽生えさせようとしたり、彼らをぞんざいに扱わないのは、この辺に理由があるのではないだろうか(まあ、ただのヘタレの寂しがりやの可能性も高いが)w
また、リザードマン云々、大虐殺云々という話がある。これは確かに、私もやや不快感を覚えたが、「思考がアンデット(ゲームキャラ)化」しているという点で、一応納得。
ゲーム世界に転生する系としては、「SAO」や「このすば」のように、現実世界の容姿や人間性(自我)を保ったまま転生するものと、本作や「異世界魔王」のように、転生されたキャラクターの容姿や設定に引っ張られ(新たな自分に生まれ変わ)るものがある。前者ならば、己をキャラを動かすのは自分だが、後者ならばキャラが自分を動かすという側面が生まれる。
そんなことを考えた時、例えば私たちは、ゲーム世界でスライムを切るのを躊躇したり、殺した彼らの数を覚えているだろうか。敵キャラとして登場する兵士Aにも家族がいることを考えるだろうか。自らが救国の英雄になるとき、他国の受ける影響を考慮するだろうか。まして、アンデットは、「死は救いである」という、私達とは異なる哲学をもっているようだが、これは一方的に否定できるものなのだろうか。
ゲーム世界では基本的に、「自分本位」が常識的行動であり、実はその裏では不利益を被っているNPC達もいる。そんな問題提起も含んでいるのかもしれない。
とまあ、色々こじつけてみたものの、のわりにはアインズ様の行動には一貫性がなく、アンデット的、ゲームキャラ的ではない、非効率的な行動も散見されるので、イマイチ擁護しきれない部分はある。
うん、つまりは私が、「私の個人的な体験」から、アインズに感情移入しているだけ(1期レビュー参照)。あとは、後付けだな(笑)
本作で一番好きだったシーンは、8話で仲間の名を騙られた時にアインズがブチ切れた時。上記のようなアインズだから、尊敬する仲間を騙られたら、我慢できなかったのだろう。人間らしいアインズに惚れたw
あと、私は「幻想水滸伝(ゲーム)」が好きなのだが、仲間が集まってきて戦力が増強されていったり、徐々に本拠地が強化されていく過程(建国要素)が超おもしろい。「ロードス島戦記」など「戦記モノ」が好きなので、各国や要人達の思惑が絡み合う部分なんて大好物だ。だから、本作にもそのような要素がたくさんあり、正直、メチャタイプ♪
多分、超少数派なんだろうけど、私はこれまでで、3期が一番好きでしたよ。ギャグのキレも良かったしね♪
{/netabare}
【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目
リザードマンの兵は、どのくらい役に立つのかな? まさかのサービスシーン、スライム風呂w 処女サキュバス(笑) 角度w 日常とギャグメインの初回とは、余裕があるな。
2話目
世界征服、楽しそうだよなw 建国とか、面白そう。ちょっとギャグ多目だな。ゴブリン、めっちゃ良い奴(笑)
3話目
村が育成されていく様子も楽しいな。
4話目
アインズ得意の、後付け(笑) あの雑魚達に、本当に利用価値が?
5話目
過去最高に格好良いゴブリンだな(笑) う~ん、ンフィを危険に晒してまで、実験する価値があるのかな? まあ、いつでも救えるタイミングで、恩を売ったというところかな? 仲間を誉められると一番喜ぶアインズ、可愛いな♪
6話目
なんかこう、どんどんキャラが増えていくのもいいけど、もう少しテンポを上げていくのも必要かな。
7話目
こういう理不尽な展開が、オバロって感じですな~。ハム助、つおい(笑)
8話目
アインズのブチ切れ、格好良い。そうなんだよね、アインズは自分が弱いことを知っているんだよね。
9話目
ここで練習が生きたか(笑) いやでもマジで、NPCに裏切られたら、アインズ死ぬけどね。
10話目
こういう戦記モノっぽいのは好きだな♪ 死亡フラグ?
11話目
ゴブリンの群れ(笑) てか、諸葛亮(笑) この回は面白かった♪
12話目
本当に、大虐殺だな。まあ、戦争ではあるけれどね。
13話目
アインズを殺せる剣。伏線? なんだろう? なぜか面白いんだよな、このアニメ。
{/netabare}