Jun さんの感想・評価
2.3
物語 : 1.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 1.5
キャラ : 3.0
状態:観終わった
ガンダム史観の復習(33年経ちました)
初代ガンダムへの憧憬。
アニメというジャンルの宿命?陳腐化するのがはやい。物語歴史のなかには何百年も鑑賞に耐えるものもあるけれど。ある意味リアリティを求めるハードSFで、30年以上前の宇宙科学がベースにあるのも、ハンディキャップの一つ。
導入部分、12話まではほとんど2次作品の1系統といってもいい。作画レベル、カメラワーク、台詞まわし等々時代を感じさせる。即座にピンタ、グーパン、ケリが飛ぶ。加えて幼児のように泣き叫ぶ。攻撃されてもいちいちあーとかうわーとか言い過ぎ。
20話、ジャブロ攻略後、アムロのサポートでカミーユが宇宙に上がる回は前半クライマックスの一つ。でもブースターを奪って飛んで行こうとするところの挿入歌のセンスが全くズレてる。一挙に萎えるが、これが昔の感性だったのか。
でもまあ、毎回毎回いろいろあって(小競り合い、成長、痴話喧嘩、恋愛等)自分は飽きなかった。基本的にキャラへのノスタルジーが物語を先に進めるモチベーションになっているのです。でも違和感はある。時代劇のパターンが多い?
フォーが目の前で殺されても、カミーユは3分泣いただけ。
アムロとシャアは(ララと)同じことが繰り返されたというが、死から洞察されたことが単に運命論的。この強化人間の理不尽なパターンがサラでも、ロザミヤでも繰り返し脚本に出てくる。鼻に付く。
クワトロがシャアだったとダカールの議会で宣言してからも連邦軍エウーゴ派中でまったりとしている。リアルすぎ。興ざめする。彼?エウーゴ?の演説そのものも響かない。地球を汚すな、宇宙に上がれ。うーん。御題目です。議会をジャックしてそれを言いたかっただけ?
40話から幕引きのため脚本が進行していきます。残り話数が少ないので、あっさりとZのキャラは死んでいきます。初代ガンダムメンバーは次作出演が控えているので生き残りますが、カミーユZガンダムはとってつけたような精神薄弱となって物語は終わります。
初代ガンダムの最後、一年戦争終結に際し、ニュータイプは戦いのためにあるのではないといった全身全霊の“結論”をしらっと無視して大人の事情で戦争を継続していくのが、宇宙世紀の物語でした。
かつての金字塔も時が経ってメッキが剥がれました。もう鑑賞することはないでしょう。(自分の心の中にはまだ金字塔があるのですが)。