チョビ0314 さんの感想・評価

4.8
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態：観終わった

祝！二期＆映画化決定！

かなり久しぶりのレビューで纏まりに欠ける上に長文に文面になってしまいます、申し訳ありません。

ゆるキャン△は女子高生たちが自分の身の丈に合った範囲でキャンプを楽しむだけのアニメです。
仲間同士が恋愛関係で揉めたり、妙な生徒会が妨害してきたり、仲間の一人が何故か急に海外へ！とかそういう突飛な事案は全く起きません。
とにかく当たり前の日常が展開しつつキャンプを繰り返すだけですから、派手な展開を求める方には向かない作品だと思います。

この作品の魅力で先ず語りたいのが一定ラインでのリアル感です。
例えばテントの設営や火起こし等の野外キャンプ特有な手順、これを最初にしっかり描き二度目三度目では全部を描きません。
止め絵も入れつつ各話で大事なシーンのみをピックアップし上手な取捨選択し、作画制作の負担を減らしつつテンポの良い展開に仕上げました。
また作中で登場するキャンプギアは名前は多少違うが実際に存在する物なので、アウトドア好きの方も楽しめる要素があります。

そして「女子高生たちのみでキャンプをする」(ソロキャンも含む)というあまり現実的とは言えないテーマに、一定のリアルを適切に織り込みリアリティを生み出す事で視聴者が受け入れ易い様に誘導したと感じます。

また舞台となるキャンプ場毎に固有のＢＧＭを用意し、場所の違いを音の面からも区別させていた事も見事です。
ちなみにＴＶ一話視聴後すぐに電子書籍版を購入し比べたところ、カメラワークが原作のコマ割りなどを意識している様で差異をほぼ感じませんでした。
あと映像作品ならではの開放感にも感心しました。

それから原作を上手に補完しているのも良いですね。
簡単な例として
{netabare}「温泉入浴シーンで髪の毛を上げて湯船に浸からないようにさせる」
「各務原なでしこ(以下、なでしこ)のお姉さん(桜)が自ら楽しんで送迎をしている実情」
「志摩リン(以下、リン)のお爺さんの登場を前倒しする事で、大垣千明(以下、千明)鉄スキレット購入する理由の明確化」{/netabare}
等です。

またキャラクター同士の距離感も良く描かれているのも良い点です。
出会って即あだ名で呼び合ったりせず、お互いの距離を確かめつつ関係を親密にして行きました。
同じサークル内でも相手がバイトしている事を無条件に知っていたりしないのもリアリティがあった気がします。
(友達でも聞かれなきゃ教えない事ってありますし)
その中でもコミュ力モンスターと称されるなでしこが特に素晴らしい！
決して無理せず相手にあった距離を測り距離を詰めます。
こういう事が自然と出来る才能ってスゴいですよね。
そういった事をきちんと描いてくれたので、作品の進み具合と人間関係が同期し自然な展開で見る側を飽きさせる事がなかったと思います。

作品によっては日常系で突飛な展開があるのも良いけど、ゆるキャン△には良くある改変は不要だと思いますから、このアニメ化は大正解だったと考えています。

まぁ犬山あおい(以下、あおい)のバストがかなり盛られて描かれたのは良かったですけどね！
アンダーも細そうですからＧカップ以上ありそうだし、肩紐の張り具合からボリュームと重力を感じられます。
そしてブラがお洒落なのも興味深い…少し昔だと大きいサイズは高額な物が多かったが、今では通販の発展もあり可愛い品も手頃な価格で購入可能になったから女子高生のあおいも着用可能であったのでしょう。
(おっぱいソムリエ検定４級の小生では、この程度の推察しか不可能であります…)

え～っと…そうそうゆるキャン△は、先に述べたテントを初めとしたキャンプギアと同く車やバイクも現実に存在する車種が多いです。
特にメインキャラの使用する車やバイクが日産ラシーン(しかもレトロフェイスグリル)、Triumph Thruxton(トライアンフ スラクストン)、オリジナルカラーのYAMAHA VINO(ビーノ)、SUZUKI HUSTLER(ハスラー)、という感じでかなり趣味が良くポイントが高いですね。
またナンバーが語呂合わせになっている事が多いけどリンのお爺ちゃんが乗るスラクストンだけは何を意味しているのか分からなかったので、もしご存知でしたら教えて貰えると嬉しいです。(TIGER＆BUNNYみたいに監督さんの誕生日とかかも？)

最後になりましたが、作品の始まりと終わりが見事にリンクする演出は見事でしたし、ワンクールを通じて作画や演出も高いクオリティを維持し一気に見れる作品でした。(作画が悪い話が１回あるが見れない程ではないです)
しかも監督の京極義昭氏は本作が初監督だったそうで、今後の活躍がとても期待出来そうな方だと思います。

あ、すみません、もう一つありました。
これはゆるキャン△に直接関係する事ではないけど、本作でナレーションとリンちゃんのお爺さんを演じている大塚明夫さんについて…
少し前ですが、大塚さんがＮＨＫのサンドウィッチマンさん司会の番組でナレーションを担当していました。
内容は「野生の象の腸内細菌を探る」みたいな感じ…え～っと…ジャングルで出来たてホヤホヤの排泄物を捜し回る研究者のお話です。
大塚さんが楽しそうに「うん◯！」「う◯こが取れる可能性が！」「これは温かい◯んこだ！」等と言いまくり！。
あんなに「うん◯」を連呼する大塚さんはそうそうお目にかかれなさそうなので、録画しといて超ラッキーでした！
ドキュメンタリーとかのナレーションの場合は雰囲気が違ったりアニメーションでは聴けない様な言葉を発する事もありますので、もし好きな声優さんがナレーションをする時チェックすると思わぬお宝ボイスが拝聴できるかも！です。

拙い長文を最後まで読んで戴き誠に感謝致します。