ソムリエ無冠 さんの感想・評価
3.8
物語 : 4.5
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
やはり見た方がよい
シュタインズゲートを目指すという基本は変わらないため、見る必要がない。
当初は上記のように考えていたため、期待していなかった。
しかし本作を最後まで見て、考えを改めた。
やはり時間遡行ものは面白い。何度も見返してしまう中毒性がある。
特に最後の真帆の台詞は、たとえ最初から破綻していたとしてもあがこうとする人間の生き様、すなわち真帆の生き様を的確に示していた。
(ついでに言えば最後の真帆の台詞における前半部分は1期1話冒頭の岡部の台詞でもある)
もちろんファンであっても納得しきれていない疑問点はいくつもある。
論理的に破綻しているという批判も可能だし、むしろ批判の方が容易であろう。
(そもそもいくつかの話を無理やり一つにまとめているところもあるため、どうしても展開に無理がある。
ゲームではいくつもの答えを示せるが、アニメは一つの答えしか提示できないのだから。
加えて、尺が足りないという時間的な問題もある。)
しかしそもそもまともに論理的なことを考えようと思ったら、時間遡行などあり得ない。
祖父のパラドックスという根本的な矛盾もあるし、百歩譲って本作のような「世界線」という解釈を認めたとしても、リーディングシュタイナーなど物語特有のご都合主義であり、考えられない。
それは1期2話で岡部を論破したα世界線のリアリスト・紅莉栖のように考えれば、ファンでさえ分かり切っていることである。
結局のところ、本作の主張はそのような不可能性や自身の凡庸さに気づいていながらも、真帆のように抗い、真理に近づけ、といったところだろう。
最後の紀元前への時間遡行もそのような意味だと私は解釈している。
だからファンも作り手も「そんなに時間遡行できるなら最初からしとけよw」という批判者のツッコミは分かり切っているし、分かったうえでそれでも支持している。