World さんの感想・評価
4.2
物語 : 3.5
作画 : 5.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
ただの文字列から、気持ちへと昇華させる
「愛してる」というのが、今作の最大のテーマとなっています。
愛してるという言葉は、直接的であり、抽象的であり…とっても難しい言葉だと思います。
それを紐解いていくのがこの作品の軸となります。
まず何よりも評価したいのは作画ですね。というか映像全般です。
原作がラノベということで、当たり前ですが文章になってます。
しかも、テーマが非常に難しいだけでなく、人物の一つ一つの仕草で何を思っているのか、感じているのかを伝えることが出来なければアニメとして成立しないような作品です。
それを、しっかりと伝える事が出来ています。キャラクターの表情を見るだけで、何を思っているのか伝わります。泣いていれば、本当に悲しいんだなと感じることができます。
絵に魂を感じさせる事が出来ていると思います。
素晴らしいです。
さらに、背景もとても綺麗です。水には透明感があり、その場の空気を感じることが出来ます。
次に、ストーリー展開ですが、全体的にスッキリしていて、見ていてストレスを感じることがありませんでした。
こういった作品は、テンポがとても重要かと思います。戦闘描写等、派手な部分がほとんど無い為、中弛みしてしまいがちです。
ですが、テーマが最後までぶれることなく、ストレートに進んでいくので、そういった事を感じることはありませんでした。
強いて言えば、もう少し奥ゆかしいエピソードや、リアリティーのあるポイントもあっても良かったかな。とは思います。
基本的に悲劇からの感動しか演出出来ていなかったので、1点位は、ひねくれた話や意外性のあるものも含んでも良かったのかな。
全体を通して、良く出来ていると思います。特に作画は素晴らしく、見て損は無い秀作です。