「四畳半神話大系(TVアニメ動画)」

総合得点
88.7
感想・評価
2938
棚に入れた
13638
ランキング
101
★★★★☆ 4.0 (2938)
物語
4.1
作画
3.9
声優
4.0
音楽
3.8
キャラ
4.0

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ネタバレ

ツークツワンク さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 5.0 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

原作を改変して見事に昇華させた作品

Blu-rayを新品で揃えるほどに好きな作品であり、何度も繰り返し視聴している。

最終話まで見て1話に戻ると細かい伏線が幾つも張り巡らせており、リピートして楽しめる内容になっているのも大きい。
「私」の独り言のテンポの良さが小気味良いのもあるのだが、そこは割と賛否が分かれていて残念だ。

時間を巻き戻してループする作品だが、愛する女や世界を救うためにループするのではなく、バラ色のキャンパスライフを送るという目的のためにループを行うのは斬新で面白い。
ADVやRPGのルート選択のように各シナリオごとに主人公の所属するサークルや組織に合わせて、人間関係や生活が変わっていくのも良かった。その分、小津はどのルートでも必ず主人公の隣にいるという安心感が映える。

「今ここにある君以外、ほかの何者にもなれない自分を認めなくてはいけない」
「どうせどんな道を選んだって、今みたいなありさまになっちまうんだ」

原作は、どのような順路や手順を踏もうとも、「私」と明石さんは結ばれるエンドのため、受動的な物語のように感じてしまう面がある。それぞれの世界の「私」が好機を掴んだと考えるべきだが、どうしても因果律的なものを感じてしまう。

アニメの「私」はループを挟むことで、艱難辛苦の末、最終的に10~11話の私だけが明石さんと結ばれたという見え方に改変がされている。

途中でループせずにそのまま過ごしてもあらゆる世界の「私」は明石さんと付き合ってゴールしたかもしれない。
しかし、明石さんと結ばれるのが最後に来ることで、漫然と好機を逃さず、頑張って生きて行こうという明るい希望が見えるのだ。
原作のままだったらどうせ何をしたって結果は同じ……と感じる人も出てくるだろうがここの改変によって最後のカタルシスが出てくるのが見事である。

6~8話が同じ展開になっているせいで評価が少し下がるが、急展開を迎える9話のためのタメ回だと感じることが出来なくもない。
個人的には新興宗教ほんわかの回が一番好きで、教祖の演説含めて一番笑えた。

投稿 : 2018/12/26
閲覧 : 286
サンキュー:

5

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