ツークツワンク さんの感想・評価
3.2
物語 : 2.5
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 1.5
状態:観終わった
見ているときは楽しかったですが…
黒の執行者と外伝は視聴済み。
ネットの評価がかなり低いので期待値を下げていましたが、思ったよりは面白いじゃないかと感じていました。
ただ、感想を書く段階になって冷静に分析してみると、評価に困ります。
良かった点はOPと逃避行中の風景とBGMくらいでキャラもストーリーも微妙で雰囲気に流されて見ていただけでした。
DTBの魅力はキャラの心情描写だったはずなのに、敵味方全員の掘り下げが甘すぎて好きになれるキャラが皆無だったことが残念。
特に言いたいのはメインの敵キャラのレズの刀使いとショタ好きおじさん(名前も思い出せない…)
この人達の性癖や異常な愛情に関していうと契約者なのに「非合理的」なんですよね。
相手を安楽死させる契約者は覚醒する前は女性の殺しを楽しむ性癖を持っていましたが契約者に目覚めてからは「合理的」判断に基づいて性癖を捨てました。
契約者が「非合理的」な行動を取るにはそれ相応の理由が必要だと思うんです。
一期のオペラ歌手は咀嚼する必要のない煙草を食べることについて、覚醒前に子供が喉に煙草を詰まらせて死んでしまったという強い理由があって「非合理的」な行動をしました。
このような掘り下げも無く、ただ単に記号として変態属性を取ってつけてロクに掘り下げもしないただのバトルジャンキーに愛着が湧くはずもないです。
一期でノーベンバー11が救ったエイプリルを使い捨てにするのも奇を衒ったのか在庫処理なのか知りませんがお粗末すぎるし、速攻で退場した手品師を復活させるなど理解に苦しむようなキャラの扱い方が多すぎます。
美咲も本当に必要なキャラだったのかと今では思ってしまいます。
ターニャのエピソードだけは一期のような重みがあって良かったです。
蘇芳はストーリーとキャラ設定の上で中心人物なのですが、逃避行の果てに成長した結果が記憶消去の経験値リセットは無常過ぎます。
じゃあ今までの物語はなんだったのかって話です。
そもそも父親と紫苑のはっきりとした動機が分からないのがこの物語の致命的な欠陥なんですよ。
紫苑はもう一つの地球を作ることがイザナギとしての使命だと言われればそれで終わってしまうくらい軽い。
父親は紫苑のコピーとしてイレギュラーだった蘇芳に研究対象以上の思いがあったとは思えない。
黒に関しては一期でも指をへし折って拷問してましたし、DVや酒飲みに関しては気になりませんでしたが、物語の中での積み重ねが薄いせいか銀とのエンドが唐突に感じてしまいました。
頭空っぽにして見ていたときは楽しめましたが、視聴した後何も残らなかった感じです。
ただ、ツキアカリのミチシルベは名曲でした。これを聴けただけでも見る価値はあったかなぁと思います。