うにおいくら さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
オジサンでも面白いアニメ
長崎を舞台とするP.A.WORKSの作品。
内容は女子高生が魔法で60年前に行って帰ってくる話。
P.A.WORKSと言えば知る人ぞ知るファンタジスタ……いやそんな事は誰も知らないかもしれないが、P.A.WORKSが制作するファンタジーは「グラスリップ」という迷作も存在するので、知る人はドキドキしながら期待しているのではないだろうか?
1話目からその絵の美しさと色遣いに目を奪われた。『P.A.WORKSの本気』を観た気分になった。
物語は、世の中には魔法が使える人が存在する世の中。話は2078年の長崎から一気に現代2018年の長崎に飛ぶ
そう、根暗な女子高生が祖母の魔法で60年前の16歳の祖母の元へ飛ばされる。
だからと言って盛り上がりもサスペンスもあまりなく、淡々とこの女子高生を取り巻く同い年の祖母と友人たちの人間関係の話が続く。
そしてその女子高生が精神的に成長して60年後の世界に魔法で帰るというありがちな話なのだが、オジサンはこういう淡々とした話が好きだ。
いや、こういう日常をじっくりと描く作品が好きなオジサンにはお勧めのアニメだ。
淡々とした話とは書いたがそれなりに後半はちょっとドキドキする。
ただ、オジサン的に残念だったのは60年後に戻った時に、高校時代のまほう写真美術部の部員たちが登場するのかと思っていたが出てこなかった。
それでも、
主人公月白瞳美の祖母は月白琥珀だが、彼女と結婚して祖父になるのは諏訪部順一が演じた一柳柊生ではないかと最終話のエンディングを見ながら思ったのだがどうだろうか?
一瞬だけ祖母と紅茶を飲むシーンでそれらしき人が出ていたのでそう思ったのだが……。
主人公の月白瞳美は今売り出し中の石原夏織。彼女はP.A.WORKS制作『凪の明日から』の久沼さゆ役でも出ている。
あのか細い声からは想像できない目力の強い声優でもある。
もう一人の主人公葵 唯翔役は千葉翔也。詳しくは知らない声優だが今年になって結構出番が増えてきている期待の23歳。
働く細胞でB細胞の役を演じていたらしいが記憶に無い。
主人公のヒロインの祖母月白 琥珀役は島本須美と本渡楓(16歳の祖母)。
特に声優になるため大学を中退した本渡楓はこの頃一気に売れてきた感のある声優。
河合胡桃役の東山奈央は明るく元気な女子高生をさせたら、これ以上無いハマり役だと思おうがどうだろう?『響け!ユーフォニアム』の傘木希美役なんかもいい味出していたなぁと思う。
しかしこのクール、私の見るアニメによく出ている。かぶり過ぎだろう?
まあ、売れっ子声優なんだから仕方ない事なんだけど。
そして風野あさぎ役の一ノ加那はダーリン・イン・ザ・フランキスに続き「大好きな幼馴染がヒロインの事を好きなってしまう」という絵に描いたような不幸な役回りを演じている。
そういう役がとっても似合いそうな声優なんだろう。
という事で声優も良い演技をしてくれている。
今クールのオジサンが見るアニメのベスト3には入れたい作品。