STONE さんの感想・評価
3.6
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
悪いところはないんだけど・・・
ヴァンパイアもの自体はアニメに限らず数多くの作品があるが、多くは中世近世、逆に時代が
ぐっと下った現代が舞台であるため、20世紀前半という時代設定が目新しく感じられた。
ストーリー展開は王道といった感じで安定感を感じるもので、それを支える設定、
キャラクターデザイン、作画、キャスティング、及びその演技なども良い。あと細かい演出が
とにかくていねいに感じられた。
ただ、どこか飛び抜けたものも感じられず、そのせいか今一つ爆発力が足りないまま終わって
しまった感もある。
あとユーリィを中心としたシリウス一族を巡る主筋自体はうまく収められていたが、それ以外に
描かれた枝葉の部分が1クールものにしては多すぎた印象で、それを1クール内に
押し込めようとしたため、それぞれが薄くなってしまった感じ。
ユーリィと行動を共にする狩人のメンバーは表面的なものをなぞっただけの印象だし、
ヴァンパイア側の重要キャラもビジュアル的印象度の割にはそれぞれが結構早い退場だった。
直江 涼子はとりあえずメインヒロインを用意しようと考えて作ったキャラといった印象で、
存在自体は可愛らしくあるのだが、ストーリー的には持て余していた感があった。
他にも中盤の山場になるのかと思われた人造人間、第三勢力になりそうだった百虎党、
伊庭 秀臣を中心とした日本軍の思惑、涼子のユーリィへの思いなど、登場時の印象に
較べてあっさりしていて、なんか勿体ない使い方。
これらをうまく活かそうと思ったら、どう考えて2クール以上は必要だろうなあ。
のっけから人がどんどん死ぬため、「かなり殺伐として、鬱展開多々のストーリーに
なるのかな?」と思っていたが、主人公サイドの死者は思いの外少なく、終わりもハッピー
エンド感が強かった。
2020/11/03 追記