World さんの感想・評価
3.0
物語 : 1.5
作画 : 4.5
声優 : 3.0
音楽 : 4.0
キャラ : 2.0
状態:観終わった
テーマや設定に見合うだけのメッセージ無し。
今作は、テーマや設定が非常に重いものとなっています。
命そのものをテーマの一つとして扱う以上は、そこに求められるメッセージ性は大きいです。
なぜなら、大きな命題には、それ相応の過程と結論が必要になるからです。
それに応える事が出来た作品は、名作として称賛されます。逆もしかり。
今作は、応える事が全く出来ていません。
この作品を見た時の感覚が伝わる様に例え話をします。
陸上大会の棒高跳びをイメージしてください。
今から飛ぼうとしている人は、とんでもない記録を出すらしいと評判の選手です。
会場も盛り上がります。前評判では、新記録が出るかもしれないなんて言われてます。
そして、その選手は、なんといきなり新記録を越える高さにチャレンジするというのです。
会場はそれは大盛り上がりです。単なる期待感から、新記録を見ることが出来る事への興奮へと変わっていきます。
そして選手はついに走りだし、観客の盛り上がりは最高峰。
そして、飛んだ!盛り上がりはピークに達します。
そして…
その選手は棒にも触れることが無く、下を通り抜けてしまいました。
ガックシ。期待していた分、がっかり感は倍増です。それなりの高さに設定しておけば、上位には食い込んでいたのに。あーあ。
こんな感覚でしたね。
タイトルやテーマ、ストーリーの進み方魅せ方。
全てにおいて期待を積み重ねておきながら、あの結末はお粗末。完全に肩透かしです。
メッセージも誰でも考えうる様な稚拙なものでした。
大いに残念。恐らく題名や設定がもっとあっさりとしていたなら、秀作にはなっていただろう。