ぶっかけ さんの感想・評価
4.4
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
「見える」と口に出す意味
あなたの周りにも一人は居るのではないだろうか
「見える」という輩が
かくいう私の中学時代にも「そういう子」は居て
所構わずその存在をほのめかしては悦に入り、遊んでいるのかマジなのか?
初めの内は「ちょっとおかしな子」として皆に受け入れられていた彼女だったが、
時が経つにつれその言動は気味の悪さを増していき、いつしか彼女のレッテルは「うそつき」へと変わっていった…
私自身も彼女を「うそつき」と決めつけていた一人なのだが
本作を観て少し考えさせられた
ひょっとしたら彼女には見えていたのかもしれないな…と
間違いなく嘘をついていたとしても
彼女にそんな言動を取らせた心に潜む闇を”妖怪”や”霊”
とするなら、それを祓うのに必要だったのはやはり暖かく見守ってくれる友人だったのだろう
今思えば彼女はいつも一人だった…そんな事実が胸を刺す
未視聴の方で本作を妖怪バトルものと勘違いされてる方がいるなら、それは全くの誤解なのでひとまずリセットして頂きたい
ハートフルな物語の数々は「真に思いやるとはどういうことなのか」を投げかけてくるものばかりで
ややもすれば綺麗事の連発と堅苦しくなりそうなテーマだが
遊心ある作りはコミカルを混ぜることで和ませることも忘れない
慎ましく思いやる主人公、夏目のいかにも日本人らしい心の所作はもどかしくもあるが
オカルト否定派の私にさえ前述したようなことを考えさせる力強い描写となっている
と散々語っておいて何だが、「見える」とか言っちゃう人はやっぱりちょっとヤバイと思うんだよねw