かがみ さんの感想・評価
3.2
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
「メタ・セカイ系」とも言える作品
「最終兵器彼女」や「ほしのこえ」と共に、三大セカイ系作品に列せられる作品。ただ、本作は、物語が持つセカイ系構造に十分自覚的でありいわば「メタ・セカイ系」的側面も有している。
「ヒロインからの承認」が「社会的承認」という「中間項」を通り越して「世界からの承認」と直結関係となるセカイ系の物語構造は、美少女と戯れる「理想の日常(萌え)」と、世界を救う「理想の非日常(燃え)」を極めて効率的にデータベース消費することが可能となる。
これを引きこもりの想像力だと批判するのはたやすい。ただ、「セカイ系」とは時代のパラダイムが転換する際に生じた一種の「創造的退行」であり、言い換えれば「決断主義」や「空気系」といった次代の想像力を育んだ揺籠であったとも言えるのではないでしょうか。