reath さんの感想・評価
2.8
物語 : 3.0
作画 : 2.0
声優 : 3.0
音楽 : 2.5
キャラ : 3.5
状態:今観てる
アニメオリジナルが矛盾を生み出している
MAJOR2ndの原作を15巻まで読んで、アニメを見てっという流れで見ました。
アニオリ要素が多くて、原作では語られなかった部分も描写が入るのはいいとは思うのですが、アニオリ要素を追加しすぎて原作改変がかなりの部分に及んでおり、正直言って悪い方向に行ってしまってます。
前作MAJORでは原作ストックがかなりあったので、アニオリ要素を追加されてもそこまで破たんはなかったんですが、今回はかなりアニメ化したのが早くストックがあまりない状態な関係か、クール分やらないといけないためか、かなりアニオリ要素が追加されておりそれを入れるために原作改変をかなりの部分で行っています。
アニオリ要素が追加されて見られる内容が増えるのは原作読者としても嬉しいのですが、余計な部分まで追加したり改変するせいで見るのに集中できなくなってしまいます。
例えば、大会開始前の練習試合はアニメで追加された要素ですが、ここでのアンディの扱いがひどい。味方に怒鳴りつけたりラフプレイを行ったり彼本来の性格では明らかにやらないことをやってます。
アニメで後の展開を見ればわかりますが、卜部はともかくアンディは実は結構いいやつで最初の登場シーンの悪印象はミスリードなわけです。
しかしアニメは何を勘違いしたか、その最初のインパクトでアンディを悪者として描いてしまったんですね。
卜部に関しても、最初の方は、2世ということで大吾達を目の敵にしますが、東都ボーイズと戦うために、勝ち進むために、大吾達と協力していくことになります。
卜部は勝つためには真摯な姿勢を持っているキャラで、そのためには人に頭を下げることだってできる人物として原作では描かれています。
ですが、アニメではなぜか、協力してもらう立場でありながら、こういう設定を無視して大吾に怒鳴ったりする様が描かれるのですが「ダメな味方をおだててでも勝ちにいく」と言っていたのに矛盾が生じます。
大吾に関しても試合での初ヒットが2塁打っていうのがそもそも原作とは大きく違います。大吾は練習しまくってもバッティングは結局そこまでうまくなれていないので、バント練習ばかりをするようになるわけです。
そして大吾なりに努力していくはずなのですが、アニメでは何故か試合の初ヒットで2塁打を打ってるせいで、これらの行動の説得力が欠ける結果になってます。
それにあれは大吾にとっては試合で初めてのヒットになるわけです。
大吾の今までの境遇を考えると絶対尋常じゃない喜び方をしてもおかしくない場面です。
これは原作改変をしたためにキャラクターの言動や行動に矛盾が生じてる例です。
他にも睦子が三船ドルフィンズに入る動機が原作改変の影響で、野球をどうしてもやりたいから>大吾を応援するため と途中でいきなり代わっていたり(原作では父の背中をお風呂で流すからどうしても聞いてほしいことがあるのと半ば強引に騙した形で入っているので、動機自体は最初から大吾狙いだと予測できます)
姉がすぐそばにいたはずなのに、何故か速い球をとる練習が突然、別の日にいきなり切り替わってバッティングセンターで練習することになるなど
原作を改変したせいで後の展開に大きな矛盾が発生してしまってる部分がいたるところで発生してしまっています。
お姉ちゃんの着替えシーンがないとかお色気シーンがないとかはどうでもいいんですが、こういうキャラ本来の魅力をないがしろにしたり、原作の設定を無視したアニオリ要素を突っ込んでそれに合わせてキャラの性格まで変えてしまう改悪が多くて、正直アニメはかなりNGな部分が多いです。
細かい点ですがやはりオリジナル要素を入れたりするならキャラの行動原理はちゃんとしてほしかったです。
個人的に好きなヒロインである睦子の声優さんが好きな花澤香奈さんが担当してくれてるので今はそれを励みに見ております。
幸い睦子はさすがヒロインだけあって原作でも活躍の場面が非常に多いので、その点は今後の楽しみです。