シャベール大佐 さんの感想・評価
3.5
物語 : 3.0
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
女子高生と大学院生が日常の謎を解決していく、1話完結ミステリー作品
京都の骨董品店を舞台にした1話完結形式のライトミステリー。全12話。
ストーリーは、埼玉から引っ越してきた女子高生・真城葵が、とあることから骨董品店「蔵」でアルバイトをすることになり、店のオーナーの孫である京大院生・家頭清貴(通称・ホームズ)とともに、骨董品や京都にまつわる日常の謎を解決していく、みたいな流れ。
ミステリーとしては、各エピソードの完成度はあまり高くないです。特に、清貴のライバルみたいな扱いになっている円生(えんしょう)という僧形の贋作師が、あまりにも安っぽい悪役で、このキャラが登場する回は観ていて苦笑してしまうことが多かったです。一方、本筋とはあまり関係ない部分で、脇役などにちょっと性格の悪い人物が描かれるときには微妙にリアルだったりして、そういうところは嫌いではなかったです。
ミステリー要素とは別に、作品全体を通して葵と清貴の恋の進展も描かれていますが、ラブストーリーとしては特に書くほどの感想は思い浮かびませんでした。
また、いちばん問題だと思ったのは、作画が良くなかったこと。舞台が京都で、しかも骨董や美術品が題材になる作品ならば、映像にも「美」が求められると思うのですが、どうにも感心しない出来でした。単にキャラの顔が崩れたりというだけでなく、美しい物を見せたい!という意欲が、画面からあまり感じられなかったのが残念です。
音楽や声は普通ですが、もう少し「しっとり感」みたいなものがあっても良かったかもしれません。
最後まで観終わって、この手の1話完結ミステリーは好きなジャンルなので、それなりに楽しめました。ただ、突っ込みどころも多数あるので、そういう部分も笑って流せる人向けの作品だとは思います。