シャベール大佐 さんの感想・評価
3.6
物語 : 2.5
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
南の島を舞台にした、SF?ミステリー?みたいな作品
本土から離れた南の島を舞台に、浜に流れ着いた記憶喪失の主人公・切那と、島に住む3人の少女を中心に描く物語。いちおうジャンル的にはSFとなるんでしょうか。全12話。
あまり感心しませんでした。
余所者を歓迎しない閉鎖的な島の空気、日光を浴びると死ぬという風土病、切那の断片的な記憶など、前半からいろいろと謎をちりばめたりしていますが、主人公に魅力が乏しく、会話や日常描写が特に面白いわけでもないので、正直やや退屈でした。それでも観続けていると中盤から終盤にかけてストーリーが大きく動いて、なるほどこういう内容をやりたかったのね、というのは理解できますが、そこに至るまでの前半で物語に引き込まれなかったこともあり、結局最後まで白けた気分で眺めていました。本格系の推理小説などでは、トリックだけがあって人間が描けていない、といった批判がしばしばありますが、この作品は純然たるミステリーというわけではないものの、なんとなくそれに近いような感想が浮かびました。
作画は全体的に綺麗ですが、舞台となる島の風景はそれほど印象に残らず、ちょっともったいなかったような気もします。音楽は、亜咲花の歌うED曲が良かったです。
最後まで観終わって、あまり気持ちが伝わらない、頭でっかちなアイデア頼みの作品という感じがしてしまいました。もっと人間に魅力が欲しかったです。