8ta さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 3.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
BGMだけが心残り!
今日、やっとのことで観られました。
公開日から二週間経っているので少しばかり情報の鮮度は落ちてしまいますが、その辺りはお察し下さい。住野よるさんは好きですが、残念ながらそこまでコアなファンにはなれていません。
むしろ原作である小説を読み終えた時点で充分に満足してしまったので、映画版の公開が決定したときも「気が向いたときに観に行けば良いや(最悪観に行かなくても良いかな)」くらいに考えていました。
しかし、最近になってコミカライズ版を読み、急きょ考えが変わりました。
「これは観ておかないと」
強迫観念に近い何かを感じました(病気かな)。原作小説やコミック版と比較しながら観たら面白いんじゃないかと思って、とりあえず2つの内容を忘れないうちに観ておくことにしました。
さて、感想ですが文句なしに面白かったです。小説版とコミック版、実写版の後に公開しただけあって、完成度はかなり高いように思いました。
所々、原作には無かった台詞が加えられて内容が厚くなっている部分もあれば、映画に合わせて意図的に削られているであろう台詞もちらほら見えました。
ストーリーの小さな改変などあそび要素も含まれていて、間違い探しをしているような気分まで味あわせてもらいました。てっきり原作そのまんまだと思っていたので、良い意味で裏切られた気がします。私のように小説・コミック版を読んでいる人にもお勧めできます。
作画に関してはあくまでも「受け手側」の意見ですが、まさに言うこと無しだったと思います。人物も背景も想像していた以上に綺麗で、かつ繊細に描かれていました。中でも演出は見事で、原作小説やコミック版では無かった映画館ならではの迫力あるシーンも出てきました {netabare} (花火) {/netabare}。
あの音。煌びやかに瞬く大画面。
このワンシーンだけで観に行く価値が存分にあると感じました。
まぁ、内容自体は良かったところを挙げ出すときりがないのでこの辺りにしておきます。気になった方は、是非劇場まで足を運んでご自身の目で確認してみてください。家に映画館ばりの巨大スクリーンと音響設備がある方ならBlu-rayの発売を待つのもアリですが、そうでなければ迷わずGOです。今ならもうわりかし空いていると思います。
なんか途中、観ていて「申し訳ないなぁ」とさえ思いました。こんな作品を2,000円で見せてもらって良いの?って。
ここまで完成度の高いものを見せられると、もはやお金を対価として払うことに疑問すら感じます。当然制作者側は受け取るならそれが一番嬉しいんでしょうけど、とんでもなく高い技術と手間がかけられたものをただ座っているだけで見せてもらえるなんてえらく贅沢な身分だなぁと思います。エンドロールで数え切れない人たちの名前が流れていく様を見て痛感しました。本当、良い時代に生まれたなと。