アマデウス さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
姑息な嘘が繋ぐ物語
注)この作品は人の心に土足であがってきます。
土足であがってきて心を鷲掴みにして力任せに揺さぶってきます。
タイトルの嘘ってなんだろう?と思いながらずっと観てました。
公生のことを知っていたことが嘘なのかな?
ピアノの音が聞こえないのが嘘なのかな?
母に対する想いが嘘なのかな?
病気を隠していることが嘘なのかな?
答えはラストで明らかになりますが
「ばーか知ってるよ」と渡君の言ったことがリフレインしました。
その姑息な嘘は大人から見れば愛らしく切なく、嘘をつかなければ結果が変わったかもしれないと願わずにいられないけれど、どこから陳腐ですねと聞こえそうな思いに曝されます。
人は誰かと出会った瞬間から一人で生きていられなくなる。モノトーンの世界に生きることより、カラフルな世界の方が楽しいに決まってる。単純だけどそう思いました。
人の人生を左右するほど心を昂らせる作品だと思います。でも、走り出さなければ意味もないと、同時に気付かされた素晴らしい作品でした。