「ペンギン・ハイウェイ(アニメ映画)」

総合得点
75.7
感想・評価
266
棚に入れた
1227
ランキング
777
★★★★☆ 3.8 (266)
物語
3.8
作画
4.2
声優
3.7
音楽
3.7
キャラ
3.8

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ネタバレ

はあつ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

少年期の憧れが生み出すファンタジー

大人も子供も男性も女性もそれぞれが楽しめる要素を上手くミックスしたエンターテイメント作品。

《ストーリー》

日本のとある郊外の町に突如出現するペンギン達。
主人公、小学4年生の「アオヤマくん」が近所の歯科衛生士の「お姉さん」とクラスメート達と共にその謎の究明に挑みます。
次々と起こる奇妙キテレツな現象は見た目可笑しくて、SF的興味を増しつつ飽きさせません。
アオヤマくんとお姉さんの会話は理知的でその関係性に興味を誘われます。
クラスメート達との交流も子供らしい無邪気さが微笑ましく楽しめました。

《登場人物》

主人公アオヤマくんは将来のビジョンを明確に持ち、おませで賢すぎるかもしれませんが、秘かに結婚相手に定めているお姉さんへの憧憬が小学生らしくて好ましいです。

クラスメートの子供達はドラえもんのメンバーに似てます。
出来杉くんが主人公でのび太がその親友と、役回りの違いはありますが、しずかちゃんやジャイアンのポジションもいて、ほのかな恋心や男女でおっぱいを議論できる所など小学生らしい態度や行動は分かりやすく、お子さんが観ても楽しめるでしょう。

大人(男性)的には、何と言っても「お姉さん」が魅力的!
抜群のプロポーションといい、ハスキーな声といい私的には大満足!
何度も優しくも甘やかに「少年!」と語りかける描写は、誰しも経験したことのある少年期の大人の女性への憧れを呼び起こさずにはいられないでしょう。

《作画》

ペンギンに尽きる!
その出現描写は鳥肌もの。
無表情なペンギン達ですが至る所に現れ、画面の中を縦横無尽に動き回る様子はPOPで可愛く、特に女性に好評だと思います♪

《声の演技》

お姉さん役の蒼井優さんの声だけで5点満点!
私は基本、アニメの声はアニメの声優さんに演じて欲しい派なんですが、今作は蒼井さんのハスキーな声が色っぽくてゾクゾクしっぱなしだったんで~
(ごめんなさい、200%主観の採点です^^;)

脇役では友達のウチダくん役の釘宮理恵さんが気弱な少年を上手く演じられてて流石の安定感でした。

《音楽》

劇伴曲はそつなくシーンに寄り添っていた印象。

主題歌を担当したのは大物アーティスト、宇多田ヒカルさん。
デビュー曲「Automatic」の初視聴時、なんとムーディーな曲だと気になり友人に尋ねると、まだ14才!に驚いたもんです。
映画の終幕を飾る曲は、当時衝撃を受けた記憶が甦る"えも言われぬ"雰囲気を醸し出していて、遠い少年時代のノスタルジーを感じさせてくれました。
才能は衰えませんね。

《最後に》

不思議な物語の結末については色んな見解ができそうです。
以下個人的な感想(考察と呼べるような代物ではございません)
{netabare}
お姉さんはアオヤマくんにとっては絶対的な存在なんですが、私達観客には終始ミステリアス。
それこそがこの物語のキモではと。

名前も提示されない彼女は、あくまでもアオヤマくんの少年期の憧れが具現化したものだと解釈しました。
不思議な現象も、少年時に詰め込み過ぎた知識が収まりきれず噴出したか、研究好きの彼の究明方法を習得するために起こった演習みたいな事象なんだろう。
故に彼なりに整理をして答えを出す事で珍現象は彼女もろとも解消。

その謎や答については個人的にチンプンカンプンのままでしたが、この経験で彼が成長の階段を大きく昇れた事をストーリーの結末にしたんだとスッキリ納得でき、清々しい視聴感でした。

(しかしその為に何とハタ迷惑な現象を引き起こしたんでしょうね~これじゃアオヤマくんは涼宮ハルヒやな~^^;){/netabare}

投稿 : 2018/09/17
閲覧 : 388
サンキュー:

30

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