RFC さんの感想・評価
4.8
物語 : 4.5
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
期待を裏切らない続編 SGは隙を生じぬ2段構え
シュタゲは無印、負荷領域のデジャヴを視聴。
0のキャッチコピーは「これは救えなかった未来の物語」。
だれを?
言うまでもありませんね。
牧瀬ですよね。
牧瀬押しの私としては、彼女がいない世界など視聴に値するのか?
あれだけ完璧に決め切った物語の続編…蛇足になりそうな予感ぷんぷん。
というのが正直な気持ちでした。
さらにキャッチコピーから適切なタイトルは
Steins;Gate ifとかSteins;Gate Alternativeじゃないのかな?
何でゼロなの?
とはいえ無印は秀逸な作品。
やっぱり気になり視聴開始しました。
【作品概要】
無印シュタゲの23話で絶望した岡部がまゆりに庇われ、
牧瀬を助けることをあきらめてしまった世界の物語。
まゆりを生かすことができた世界ですが、第3次世界大戦の末
50億人が死亡することが確定している世界線。
新たな出会いの果てに何が待っているのか?
【作品に対する感想】
やっぱりシュタゲですね。
予想できない展開の連続はさすがです。
視聴をためらったのは杞憂でした。
無印ではフラグの設置に専念した前半が不評だったせいか、
今作では前半から結構話を揺さぶってきます。
(私個人としては無印の前半も十分楽しめたのですが)
ただ最後の終着点は確定しているポイントだったので、
無印のような予測不能な超展開⇒超興奮とはいかず、
無印ほどの高評価ではなかったです。
いやいや、十分面白いんですよ?
単に無印が異常過ぎただけです。
続編を描いた途端蛇足になることが多い中、
この作品はその不安を吹き飛ばしてくれました。
1)物語
複雑に絡んだ世界線。
無印のいろいろなシーンの裏にこんなことがあったのかと
もう一度前作を視聴したくなります。
{netabare}
この作品はゼロ(Steins;Gateの以前の話)というより、
「無印」の裏側の話と解釈しました。
あるレビュアーの方が、無印の23話のまゆりが
岡部をひっぱたいたのに違和感があると指摘していましたが、
まさにその理由が描かれていましたね。
他にも至る所で「へぇ」と思えるシーンがいっぱいありました。
正直複雑すぎて理解できてない部分も多いんですけどね。
BC18000に行った後の岡部はその後どうなったのかとか。
カガリとの約束を果たすために元の時代に戻ったんですかね?
でも死ぬ=別の時代に…みたいな事言ってたし。
{/netabare}
3)声優
①宮野真守(オカリン)
{netabare}
後半の鳳凰院凶真はたまりにたまってた中の人が
暴走気味に演技してるのかと思ってました。
でも本当は「無印」の時は素でやってたのが、
「ゼロ」では自分やみんなを鼓舞するために意図的に演技してたので
照れがあったのかなと思います。
{/netabare}
②上田燿司(レスキネン)
外国人っぽい日本語の演技、すごくよかったと思います。
リンターロ♪
4)音楽
後半のED、アイマス以外でミンゴスの歌が聞けると滅茶苦茶
胸が躍ったんですが、ちょっと期待と違う方向に行ったんで、
減点。
5)キャラ
①オカリン
普通になったらこんなまともなんやと思いました。
合コンでもそれなりに行ける気がします。
白衣を着ていた前作から黒を基調にした落ち着いた服装になっているのは
多分意識的にデザインしたんでしょうね。
足掻いて足掻いて結果を手繰り寄せるところは相変わらずです。
②ダル
無印よりも自己主張が強くなった気がします。
怒ったり嗜めたりおとん気質発揮したり、要所要所でいい仕事してました。
無印では後半で一気に株を挙げたキャラですが、
今作では最初からコンスタントに右肩上がりでした。
ええ奴です。
③まゆしぃ
半年でえらい育った感のあるキャラデザでびっくりしました。
無印から護られてばかりではなく何とかできることをしたいと
モヤモヤしていた娘でしたが、今作は頑張りました。
彼女の悲痛な覚悟と叫びは感情移入に十分でした。
ええ娘です。
④比屋定真帆
典型的な研究者(研究意外にはかなりズボラ)でつぼでした。
牧瀬には親友として好意を抱いていますが、劣等感もちょっと。
岡部、牧瀬、比屋定の微妙な距離感が良かったです。
こういった露骨な炉担当的なキャラデザの娘はあまり好きでない
事が多いのですが、この娘は全然アリでした。
可愛いところも、科学者として力強いところも。
⑤阿万音由季
無印では存在が語られるだけでしたが、本作で登場。
この子がなぜダルに惚れたかもう少し掘り下げが欲しかったかな。
⑥椎名かがり
牧瀬と風貌が似てますが、この辺は触れずに置いとかれましたね。
牧瀬のクローンとか勝手に想像してますが…。
6)好きなシーン
{netabare}
①アマデウス起動
オカリンの心中を察するともう痛々しくて…。
痛々しい表情の作画と演技…製作陣凄いです。
②レスキネン巫女を見れずに絶望
演技なのかマジなのかわかりませんが、良い表情でした。
るかこの「だが男だ」も笑いましたが。
③傷心の岡部 α世界線で牧瀬と再会
これも岡部の心中を察すると、痛々しい話でした。
刹那のいちゃシーンが余計に痛すぎて…。
しかし無印のあのシーンの裏にこんなことがあったなんて。
④まゆり 脱人質宣言
もうこの娘の健気さというか心の強さに泣けてきますわ。
⑤鳳凰院凶真復活
こんなにウザいキャラが戻ってくることがうれしく思うなんて
変なアニメですね。(褒め言葉)
歓喜のダルとドン引きの真帆のコントラストがまた笑えます。
⑥約束された勝利のポーズ
比屋定さん完全に子供扱いで吹きました。
あとこの酷いネーミングも(Fateファンは笑うかキレるか)。
しかしあの体勢だと岡部さん鷲掴みしてませんかね。
なにを?
いや、げふんげふん
⑦アマデウス消去
今作でも牧瀬の犠牲の先に物語は進みます。
AIとはいえ、岡部や真帆の支えとなった彼女は笑顔で消えていきます。
無印でのキスのシーンを彷彿させます。
EDでアマデウスのロゴが崩れていく演出は神がかってました。
{/netabare}
7)「?」なシーン
{netabare}
・星の奏でる歌
結局あれはなんだったんでしょうか?
どの話とも絡まず浮いた感じでしたが…。
ループしてたあげく、最後のひょうきんなマッチョサイコロジスト
で鼻水出るくらい笑わしてもらいましたんで、良いんですけど。
{/netabare}