101匹足利尊氏 さんの感想・評価
3.7
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
公務員・菊岡誠二郎のおしごと
新規映像はヒロイン陣の水着&ちょっとした海洋アドベンチャーなクエストくらい。
あとは変哲のないTVアニメ1期総集編と評されることも多い本作。
私は決して水着目当てだけではなく?
テーマを整理する上でも割と使える総集編だと思っています。
お話は夏を迎えて、
かなづちな直葉が水中クエスト攻略参加に向けて、他の女性陣らと水泳特訓するのを横目に、
総務省の通信ネットワーク内仮想空間管理課職員である、
菊岡がSAO&ALOの事件をまとめたお役所文書作成のためと言う名目で、
重要人物であるキリトの証言を聴取するという形で1期を振り返って行きます。
この事情聴取が中々、整然としていて、
そもそもSAOをデスゲームにした首謀者の狙いとは何だったのか?
プログラムだけでは説明の出来ない不可解な奇跡をどう説明すべきなのか?
2期以降に持ち越されている本シリーズのテーマを読み解く上で、
鍵になる論点を巧みに抽出して行きます。
ただ別の見方をしたら、この公務員にはチョット怖さもあります。
実に色々な人間の事情を詳らかにする一方で、
当の菊岡本人の真意は謎のまま。
古より極力、動かないのがお役人。
官僚が益無きお節介など焼くはずがない。
恐らく彼は一連の仮想世界騒動から、
首謀者が見出した可能性や、そこから実益を得る方法等を
おおよそ見当を付けて、整理仕分けした上で、キリトたちに接近している。
そう考えると菊岡の“好意”には多分に含みがあって不気味ですw
思えばキリト君も一通りの美少女に好かれるだけでなく、
{netabare} PK集団に暗殺されかけたり、ベロリンガな妖精王にヒロイン寝取られかけたり{/netabare}
と一通りのキチガイにも纏わり付かれて、
弱冠・十代にして実に波瀾万丈な人生ですがw
私だったら菊岡さんに目を付けられるのが一番嫌ですw
それはさておき、3期アニメ放送に向けては、
劇場版『オーディナル・スケール』にて、
進化が極まった“トップダウン型”AIを目撃して、
まだ見ぬ“ボトムアップ型”AIとの
比較整理の準備をしつつ、助走するのも一興ですが、
本作でテーマ整理や公務員の生態に着目、観察を行って復習するのも
また一手かと思われます。
それにしても……
スグのスク水……やっぱ、いいな……(遠い目)