「闇・光・闇(アニメ映画)」

総合得点
計測不能
感想・評価
9
棚に入れた
27
ランキング
7902
★★★★☆ 3.6 (9)
物語
3.8
作画
3.9
声優
3.3
音楽
3.5
キャラ
3.8

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ワドルディ隊員 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

好奇心を掻き立てる

この作品は、チェコを代表するヤン・シュヴァンクマイエル監督
が手掛けた約8分の短編クレイアニメである。
私自身、ヤン・シュヴァンクマイエルを知ったのはつい最近の事だが
海外ではとても評価の高い監督の一人として知られている。

内容を一行で言い表すと、一つの部屋に人体のパーツが訪問し、
合体することで人形が出来上がるというもの。
非常にシンプルなのだが、パーツの一部が生々しく描かれていたり、
合体の仕方がユニークだというのも相まって私は魅入られてしまった。

初っ端から強烈なシーンが多かった。
・目玉を指先にくっつける
・耳はちょうちょの様に飛び回る
・ゾウさんにしか思えない鼻(?)をもった顔が出てくる
等々…。
ただ、なぜかその時の光景に愛おしさを感じてしまった。
私だけかもしれないが。

また、一部の器官はちょいとグロテスクな仕上がりになっている。
舌と歯はほぼそのままの形で出現するのは勿論の事、
脳みそが歩いていく様も独特だ。
何事もなかったように収納する様には感動すら覚える。

頭部と手足が合体するシーンは流石に笑ってしまった。
まるで○○○○を見ているかのような錯覚に陥った。
こういったユーモアを適度にちりばめている監督の
技量の高さには誠に感服した。

手が唐突に水のコップを持ってきたシーンに関しては
余りにも唐突すぎて頭が追い付かなかった。
性別を決定するための手段なのだろうか。
水をかけた後、○○○がヨチヨチ歩きで登場したので私はそう判断した。

オチも個人的は好きな部類だ。人を虜にするなにかが
この監督には間違いなくあると確信した瞬間でもある。
道理で世界に注目されるわけだ。

もっと早い段階でヤン・シュヴァンクマイエル
を知っておけば良かったと後悔した。
あにこれで知っている人は確かにいるものの、やはり海外の作品は
そこまで注目されていないのだろう。
いや、あにこれで登録されていることを素直に喜ぶべきか。
あにこれでは非常にマイナーな作品として位置づけられている
のは言うまでもないし。
(もっと知られてもいいとは思うのは私だけか?)

こういった独特な作品を好む方には一度視聴して欲しいと感じる。
個人的には間違いなく良作だと思う。

投稿 : 2018/09/03
閲覧 : 506
サンキュー:

9

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