イムラ さんの感想・評価
4.4
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
地球5,000個分の世界
<2018/9/2初登校>
見てる最中なので評点は中間評価です。
原作未読ですが半年くらい前に深夜に原作のCMやってるの見かけて気になってました。
人体の細胞の擬人化です。
舞台はとある人間の体の中。
メインの登場人物は赤血球と白血球。
他に血小板やT細胞とかのリンパ球。
体外から侵入した病原菌やアレルゲンなどの抗原、体内で発生するがん細胞などと戦ったり、ケガを修復したり、身体中に酸素や栄養素を運んだり、彼らは世界(=人体のこと)の平和のために日々休むことなく働き続けています。
だから「はたらく細胞」
よくできてるなーと思います。
「37兆個の細胞ひとつひとつがもし人間みたいだったら・・・」
地球上の人口は75億人。
37兆人だと約5000倍。
地球5000個分の人口で一人分になります。
すごい世界観。
主人公の赤血球さんと白血球さんはよくあれだけ偶然鉢合わせできますよね。
奇跡的な偶然 笑
細胞には性なんてないのに絵柄が男女に分かれてるのもなんか変で面白い。
そしていろいろ「よくできて」ます。
比喩表現が秀逸で小難しい人体の仕組みが少しわかったような気分になれるし、目から鱗なところも多々。
例えばステロイド剤。
投与されたステロイド剤が{netabare} ロボット{/netabare} なのは
「そっかー。彼ら(細胞たち)からしたらそう見えるよなー」と納得してしまいました。
草木も残らん勢いで周囲を制圧する{netabare} ロボット{/netabare} のステロイド剤。
アトピー持ちの私はたまにステロイド剤処方されますが、その度にその威力と副作用についてお医者さんから注意を受けます。
そのイメージにぴったり 笑。
ウィルスの表現も秀逸。
確かに細胞単位で見たらウィルスに寄生された細胞とかもう{netabare} バイオハザード{/netabare} の世界ですよ。
ウィルスが細胞や細菌とは違う「生物ではないなにか」として描かれてるとこも○
がん細胞の話は少しだけ感動してしまいました。
{netabare} がん細胞の気持ちになって{/netabare} 描かれた物語なんて生まれて初めて。
お堅い題材ですが、上手いことほんわかコミカルに描いてて説教臭さもないので楽しんで見られます。
「もやしもん」が好きな人はこの作品もはまりやすいと思います。
「もやしもん」の細菌たちがゲスト出演してくれないかな。
こういう擬人化なら大歓迎です。
<2018/9/30追記>
最終話見終えました。
素直に面白かった。
うまいこと作ってるなーという印象。
擬人化、比喩の加減がちょうどいい。
細胞たちのお話なので恋愛はないし、
熱いバトルもない。
(濃くて猟奇的なバトルならありましたが 笑)
コントでもないし
美少女やイケメンを愛でる要素もない。
ストーリー物でも決してない。
なので、これら要素のいずれもないと楽しめないという人にはオススメできません。
むりやりカテゴライズするならお仕事アニメかな。
見どころは「そう来るのかー」という驚き
生きてる限り人体の中は常にこうしたドタバタで満ちてるんだな、というところに感慨を覚えることができるならものすごく楽しめるアニメです。
マクロファージさんの多機能猟奇的なところは特にお気に入り。
あと、たまに好中球さんの姿が堂上教官と被ったり。。