きつねりす さんの感想・評価
4.9
物語 : 5.0
作画 : 4.5
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
2018年の名作、これからも残っていく作品。
世の中の人がこぞって推している理由がわかる納得のクオリティ&完成度。間違いなくこのクールの覇権、いやこの何年かで見ても随一の作品。ついつい評価も高くなってしまう・・・
よかったポイントをいくつか。
・名言の宝庫
何も持っていない、何も誇れるものがない自分を変えたい、そのためには足を動かし続けなくちゃいけない。見えてないものに向かって足を踏み出すのは勇気がいる。ゴールの見えない闇の中へ進み続けるということは最初はものすごく不安で、仮にたどり着いたとしてもその先に何もないかもしれない。
でも生きている以上それは自分の力でどうとでもなるんだなと。
↑全話見終わった後の感想なので少々興奮気味でイタいですが、とにかくモノローグも登場人物のセリフも「そっか」と気づかされることが多い。ちょっと元気が出ないとき、やる気が出ないときとかにそっと見返して勇気をもらえるような作品です。「うるかにしてください」←こういう小ネタもいいです。しらせちゃんのきょどり方も結構ツボ。
・声優さんの演技力
アニメをよく見る人ならこのキャストを見ただけで心躍るはず。女子高生4人組はもちろん脇を固めるかっこいい大人達にもそりゃあもう一流の声が吹き込まれています。花澤香菜は相変わらず演技上手いし、井口裕香の姉ちゃんポジもさすがです。
・挿入歌が最高
挿入歌の入るタイミングと本編を邪魔しないながらも心に届く爽やかな歌声のバランス。青春ってその時は分かんないけど、後になってみると「今考えるとそうでもないな」って未熟さに恥ずかしくなることと「今だと絶対にできないな」って過去の自分を褒めたくなるのが半々くらいで起こってくるものだと思う。なんか自分の青春にこんな音楽が流れてたらもうちょっと素敵なものになったかもな、と思います。エンディングはマジで一目ぼれでした。いい曲過ぎて。なんならオープニングもいいです。
・・・やっぱ全部歌良すぎです。
・テーマがまんべんなく、それでいて深みもある
「強い信念をもってそれを発信し続けていたら、いつかは周りに同志が集まる」「同じ思いを持っているからこそ一緒に乗り越えられる」「特別な場所があるから日常が幸せだと思える」「世界にはまだ新しいことが必ずある」「最後に決めるのは自分自身、迷いのない選択でやるからにはベストを尽くす」「人に苦しみを味わわせたら、その後悔を抱えて生きていけ」等々・・・1話たりとも捨て回なし。でも緊迫しすぎず緩いところは緩いし、可愛いところは一生懸命愛でてOK。テーマだけ見ると重いけど、その分1話というくくりで見ると「もう終わったの?」と驚くほどにスッキリとした後味の良さが売りかなと。
・南極生活を垣間見る描写
南極にはきっと今後行くことはないだろうけど、普段その南極という場所しか引き合いに出さない一般人である自分にとっては、それまでの道のりが過酷で、着いたとしてもやれることは限られていて・・・でもそういう不便さを一緒に克服しながら何かを作り上げていくというのも面白そうだな、と見ている分には思えました。食事とイベント事を共有しながらの生活。実際はもっと過酷なんだろうけども。
他にも魅力は多々ありますが、手元にぜひ置いておいて見返したい作品だと思います。ほぼ満点。多くの人に薦めたいアニメです。