motoharu さんの感想・評価
2.7
物語 : 1.0
作画 : 4.5
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 2.0
状態:観終わった
期待していただけに・・・
絵は綺麗だったし、ストーリーにも面白い部分はあった、が
決して他人に薦められるような内容ではありませんでした。
まだ原作に目を通してもいないため、その責がアニメスタッフにあるのか、はたまた原作者にあるのかを述べることはできませんが、取り敢えず、私が劇場で見て感じたことを擲り書き程度に記しておこうと思います。
{netabare}
○主人公がキモすぎる
他人と関わろうとしないって言うだけならまだしも、他人が自分のことをどう思っているか想像するというのは流石にキモい。こんな主人公には共感も感情移入もできない。もしかしたら、主人公がそうなった理由があるのかもしれないが、劇中では全く説明がなかった。
○せっかく頑張って変な殺し方をしたのに・・・
エンディングの方の、ヒロインの最期とその後の話であるが、せっかく膵臓の病で死にそうだ、入院した、入院伸びた・・・とそっち方面のフラグを立てておいて、それを全部へし折ってまで刺し殺したわけだから、その設定を最大限活かさない手はない。しかし、最後の方で描かれたのは、ただヒロインの死にうちひしがれた主人公。その後ヒロインの書いていた遺書を読み(因みに、このシーンの時の星の王子さまそのままの、ファンタジックな背景は興醒めだった。)そして結局その後は、他人にも興味を持つようにしました、女の子とも仲良くなりましたって終わり方。この結末なら、ヒロインを病気で殺しても描けたに違いない。それなら、病死の方が感動的な最期を描ける分良かったのではないだろうか。なんというか、そのまま病死させてもつまらないからとりあえず変質者のおっさんにでも刺し殺させておきました、といった感じである。
全体を通して、ヒロインの生き様とか、主人公とヒロインの絡みよりも、主人公君の人格的成長に焦点を当てている感じです。しかし、ただの男子高校生がなんやら大変そうな女の子と付き合って、結局女の子は道半ばで死んじゃったけど主人公君は大きな成長を遂げたのです、なんて話に誰が感動するだろうか。結局この作品は何を伝えたいのか・・・謎です。どうせなら最後までヒロインちゃんに焦点を当てた方が涙を一滴二滴つい溢してしまうような内容になったのではないかと思います。
自分のなかで、かなり期待していた作品だっただけに残念です。
{/netabare}