タック二階堂 さんの感想・評価
4.1
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
前半と後半でガラッと様相が変わるファンタジー。
詳細は公式でも。
VRMMORPGのSAO(SWORD ART ONLINE)が本格稼働したら、
ログアウトのコマンドがない!
と、開発者の茅場晶彦がプレイヤー達の前に現れ、
アインクラッド最上階層の第100層にいるラスボスを倒し、
ゲームをクリアしなければ現実世界に戻れないと告げます。
そして、このSAOの世界で死んだら、現実世界でも本当に
死んでしまうという、ひどい話です。
そんなSAOで主人公のキリトは、もともとベータ版のテスト
プレイヤーだったため、ちょっと人より有利よねという。
で、パーティーも組まず、ソロプレイヤーとして前線で
戦いながらレベルを上げていき…
そんな折に、序盤に出会ったアスナと再会し、やがて
恋に落ちていくのであったという…
まあ、そんな話です。
ラノベ原作で、スピンオフも含めてたくさんのシリーズが
あるので、ちょっと敬遠していたのですが、評価が高いので
ちょっと観てみようかと。
結論から言うと、かなり面白く観られました。
キャラデザもA-1 Picturesらしく好ましいものでした。
前半は茅場がラスボスで、まあキリトとアスナの
ラブラブストーリーファンタジー、後半は現実世界に
戻らないアスナを救うことと、現実世界とのシンクロ、
妹(従姉妹だけど)の片想いという話でした。
さすがに人気があるだけあって、しっかりとした骨子の
ストーリーで観ていて先が気になる良い話でした。
なんというか、ケチのつけようがないのですが、
ガッツリと引き込まれることもない、手堅い良作という
のが完走しての印象です。
なんでしょうね。
たとえば、前半クライマックスのヒースクリフ(茅場)
との決戦も「えっ? ここで?」という感じでしたし、
死にそうになっても執念で刺し返すシーンも、まあ
多分そうなるんだろうなという感じでした。
また、後半の世界樹の中を飛ぶシーンも、まあシルフ
たちが助けに来るだろうなと感じましたし、ラスボスの
須郷とのバトルも、茅場が登場しても「まさか」とは
なりませんでした。
面白いんですよ?
面白いんだけど、先が読めずにハラハラドキドキする
という感じではなかったんです。展開が上手いためか、
逆に「そういうことになるだろう」とか、「ああ、
やっぱりね」と感じてしまうのかなあと。
設定とか、キャラ付けとか、ホントいろいろと練られて
いて、観ていて飽きるということはありません。
なんというか、相撲で言えば白鵬を応援しながら
観ていて、勝ったら「やっぱりね」という感じ。
繰り返しになりますが、手堅く楽しめる作品です。