Tnguc さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
愛をとりもどせ!愛の第一歩は笑顔から!
~
憎い人も誰かにとっては愛おしい人。愛と自己中は表裏一体。そんな核心的なテーマを包括した、プリキュアシリーズの記念すべき10作目。全49話の中で描かれるのは、プリキュアたちの笑顔と絆のドキドキ。児童向けアニメとしての道徳要素は「YES!プリキュア5」などと比べるやや浅かったが、エリート集団として構成されたプリキュアたちによる友情劇は素直に面白かった。ただ、これを「友情」というありふれた言葉で完結していいのか悩む場面がチラホラある。彼女たちは抱きつきたいと思ったら抱きつくし、好きだなと思ったら好きだと言うし、愛おしいと思ったら「愛してる」まで言っちゃう。そのストレートすぎる愛情表現にはある意味でドキドキしてしまったが、そういった密接な友好関係は、脚本・高橋ナツコによる百合を匂わせる甘いシナリオが原因だと思われる。それは、大きなお友だちからしてみれば「ごちそうさまw」的な評価なのかも知れないが、女子からは「気持ち悪い」と思われそうな気もする。これがもし男同士だったら自分は観ていなかっただろう。そういう意味もあってか「ドキプリは大きなお友だち向け」と言われているのも納得できる。それでも、優秀なプリキュアたちが繰り広げるストーリーは、縦糸が濃く描かれ、次回予告のインパクトも強く、各話に何かしらのサプライズもあったりして飽きない構成が続いた。1話完結ながらも、他のプリキュア作品と比べて没入感は強い作りだったと思う。強引ながらも有言実行で頼もしい主人公・相田マナ(あいだ・まな)の快進撃が占める序盤から、あぐり編に続く中盤と、とにかく立て続けにストーリーが展開し、なによりエリートなプリキュアたちのおかげで不思議と納得してしまう力量があった。そして後半の主人公とも言えるレジーナ編へと続いていくのだが、「愛の第一歩は笑顔から」というテーマ性もあって、レジーナはとても重要なポジションだと気づかさせてくれる。
個人的評価:★★★★☆(4.0点)