どどる さんの感想・評価
4.6
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
深刻!!!
原作の雰囲気を再現したダークで深刻!!!な世界観。
戯画めいて表現された画面は、ニンジャスレイヤーを伝達するのにふさわしい表現手法であると言わざるを得ない。
ニンジャスレイヤーは、深刻な作品である。
何もふざけたところはない。
このアニメもよく見れば、ふざけたところは何ひとつない。
もしふざけていると思った人がいれば、その人の目は、この作品をとらえてやろうと心を開くことをしなかったのだ。
ニンジャスレイヤーが笑いを取るシーンが1つでもあるだろうか。ナンシーがコメディのしぐさをするシーンが1つでもあるだろうか。
そんなものは存在しない。
これは悲喜劇の手法なのだ。
ドン・キホーテの過剰なふるまいがリアリティの延長であるように、ニンジャスレイヤーはリアリティを大きく、一見リアリティがないと思えるほど極端に表現しているのに過ぎない。
もっとも素晴らしい悲しみは笑いやおかしさの中からこそ生まれる。
より大きな悲劇のための小さなおかしさ。
その温度差が上昇気流を作り出している。