こまたち さんの感想・評価
3.6
物語 : 3.5
作画 : 3.0
声優 : 3.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
女たちの戦い、子供たちの戦争(鉄血の源流)
1993年放送、宇宙世紀の後期を描いたガンダムシリーズ。
【印象に残る回はリーンホースが特攻をしかけた50話】
この回だけは涙腺が緩くなりました。1話からウッソを支えてきたおじいちゃんず、今作屈指の人格者でありウッソたちの良き理解者である艦長、そしてそれまで置物の狸だった偽ジャハナムの決死の覚悟ー。これにはかなり心を打たれました。死ぬ間際までその不敵な笑みやもろもろを含めた彼らの”らしさ”はフィクションを超えて本当に個々の生命が生きているように感じましたし、なんというか家族のような暖かさにも触れた気持ちがしました。ロボットアニメ史上屈指の名シーン間違いなしです。
【カテジナ=ルースという女】
今作のヒロインかと思われた女性。その実は巷でガンダム三大悪女のレジェンドと評されるほどの狂乱ぷり。ただ悪女かどうかと言われると、自分は悩ましく思います。というのも、「世間知らずのお嬢さんが男に嵌って、その男を経由して宗教に嵌って狂っていく」というのはいかにもありそうじゃないですか?カテジナはそれを体現してたに過ぎないのかなぁと考えると、家族や周囲によき理解者がいなかった故の不運ともとれる訳で・・
そもガンダムシリーズの姫様やお嬢様ポジのヒロインが優秀過ぎるわけで、
彼女みたいな在り方がよっぽどリアリティを帯びて私には感ぜられました。
【オデロを偲んで】
今作の真のヒロインであるオデロさん(大嘘)。実は最終話でのあの展開は早い段階から予期してました。ただ、もっと見せ場があってから逝くと思ってただけにあの死に方は納得できません。私の理想ではオデロがカテジナとの戦闘でニュータイプに目覚め、激戦の末に、シャクティを連れたウッソをカテジナの凶弾から庇って戦死というものでした。そのほうが面白そうじゃないですか?この作品の残念なところはそういうところだぞ!!