aqua さんの感想・評価
3.9
物語 : 3.0
作画 : 5.0
声優 : 3.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
ホームビデオから学ぶ相互理解と自己の内包する世界
正直中弛みのある、常にワクワクドキドキするような映画ではありませんでした。
それゆえに光る部分を感じられたことも事実です。
この作品は基本ホームビデオを見ているような錯覚に陥ります。
しかしクンちゃんから見えている世界はちゃんと描写されているので、なぜクンちゃんがこんな行動をしたのかという動機、行動原理はしっかり把握できます。
一番衝撃を受けたのは「子供はいつの間にか…」というセリフです。
非常に多くの苦悩や葛藤を乗り越えたクンちゃんに対して、他人である父親はそこまで見ることができない。本人は称賛のつもりでも、その言葉には相手の葛藤を見ずに判断していることを感じさせた。
親子といえど、夫婦といえど、相手を完全に理解することができない。だからこそ、伝える・言葉にすることの大切さを再認識させてくれる映画ですね。
そして子供には自分の感情を認識させることの大切さ。
子供とはどんなに可愛くても、他人であるということを認識する大切さを教えてくれる映画でした。
そんな感じの映画でしたので、非常に評価が難しいアニメだと思います。
私は見てよかったと思えるものではあったと思います。
ただ何度も見たい映画ではなかったです。