退会済のユーザー さんの感想・評価
3.9
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
「モデリングされた土地」=「作品の舞台」ではないという事に留意すべき
作品自体はサザエさん感覚でボーッと見ていた作品です。
世間、評価は高かったですが、個人的にはそんなに好きにはなれなかったかな・・・・
それで、このけいおんの項目に言いたい事を書かせてもらいます。
アニメ聖地巡礼、聖地認定、舞台認定に関する話しです。
近年、アニメ聖地に関する本を出したりYoutube、ニコニコ動画などで活動しているアニメの聖地認定や巡礼のグループ・個人の人たちがいますが、
私にはこれが非常に疑問です。
第一にアニメで「モデリングされた土地」=「作品の舞台」ではないという事に留意しなくてはならないという事を彼らは理解しないフシがあります。
アニメの舞台というものは単に一から風景を建物を造形するのが面倒なのでいろんな土地の特徴的な建物や風景を参考にする事が多いのです。
しかし、だからといってその土地が作品の舞台とは限らないのです。
有名な事件として「けいおん新幹線事件」で、それまではけいおんは「滋賀県が舞台」という事になっていたのですが、
けいおんのメンバーたちが新幹線で富士山を超えて京都に修学旅行に行く話しがあって一瞬で吹っ飛んでしまいました。
けいおんファンの中には「この話しはおかしい、設定ミスではないか!?」と抗議する人まで居ましたが、
実際は単にけいおんの舞台の校舎が滋賀県の小学校をモデリングしたというだけで、けいおんの舞台は滋賀県だという設定などなかったわけです。
アニメの「特定地域が舞台」というのは、作品内で明確な発言があったり原作者や設定書や公式でそう明言もしくは明記されてない限りは認められないと思います。
他にニコニコ動画で地獄少女の舞台が京都だというような動画がありますが、確かに地獄少女のOPなどに出てくる古い建築物や景色などには確かに京都のものがありますが、
それは単に地獄少女が作品的に日本の古い風景を出さなくてはいけないという事で京都の有名な神社や風景などを参考にしただけです。
ただし、地獄少女の個別の話しの中には京都をはじめとした関西を舞台とした話しもあるのは確かですが。
「紙風船ふわり」とか「悪女志願」がそうですね。
あと、地獄少女三期の舞台のモデリングは埼玉、群馬あたりの景色建物が参考にされているケースが多いです。
どちらにしろ地獄少女は地獄通信システムの性質からいって日本全国が舞台になってるとは思いますが。
あと「魔法少女育成計画」の舞台が新潟県というのも私には疑問です。
原作では「N市」になっており、原作者も「私の住んでいる上越市を舞台のつもりで書いた」と言ってますし、
アニメでも上越市の風景や建物をロケしたそうですが、
アニメ設定では「名深市」とかいう名前が付けられており、本当に新潟が舞台かどうか疑念があります。
これらの事から考えて「この建物や景色はあのアニメに出てきた。だから、あのアニメの舞台はここなんだ」とかいう論法は成立しないです。
ただ「舞台」ではなく「聖地」って事なら、まあ遊びの範囲で良いとは思いますけどね。
一例として、けいおんの「聖地」が滋賀県にある「旧・豊郷小学校」って事くらいなら遊びというかファンの心の拠り所としての「けいおんの聖地」として認めるくらいは良いでしょう。
ただ「聖地」=「物語の舞台たる土地(地域)」ではないって事なんですよね。
しかし、アニメの「聖地」「舞台」は、らき☆すたの鷲宮神社の件やガルパンの大洗市のように巨額の利益を生む利権にもなっているので、いろいろ話しはややこしいようです。