あぱぱ さんの感想・評価
4.1
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
黒い日常
常人と自負される人から見ると「奇人、変人」が漂わせている
独自の世界観、行動と言動を「電波、妄想、中二病」などと
称されることがあります。
物語は「連続猟奇殺人」が素材になっています。
推理やサスペンス要素よりも、人が抱えている「心の闇」が
視聴するポイントになっていると思います。
一言で「心の闇」といっても色々な要因が隠れていたりします。
「恨み、憎しみ、嫉妬、ストレス、負の感情」など
気持ちが何かしら傷を負った状態であることです。
作品内では「心の闇」としては異色な展開が含まれています。
以下は視聴者済み向けのネタバレです。
{netabare}明るい性格のミヤが抱えていた闇は、死の淵で断末魔から
浮き出てくる「人が秘めている本質の顔」を見る欲望でした。
人を殺すたびに心が歪んでいくサディスト。
視聴済みの方であれば、ここまでの内容はご存知だと思います。{/netabare}
{netabare}私が異色に感じる点は次にあります。
サディズムというのは、心の闇に近い性癖です。
物語ではキヨシという人物がミヤに接触したことによって
心の闇を植えつける結果になりましたが、ミヤは接触があるまで
心の内にサディズムな性癖があったのでしょうか?
キヨシの接触が引き金になって、心の闇と一緒に内に秘めていた
サディズムまで呼び起こしてしまったのではないかと私は感じています。
心の闇が生み出す負の感情は、常人から見るとネガティブですが
本人からするとポジティブである描写が異色に感じさせます。{/netabare}
現実でも毎日のように絶えることがない事件は、こんな心の闇が
原因で起こっている惨状でしょう。
こういった感情(心理学)に興味を持って、周りや自分に
どう受け止めるのがいいのかを問いかける作品としては良作です。
(余談)
心の闇をテーマにした物語を知って、知った視聴者は何を思うのでしょう?
「こんな風になりたくない」「心理が理解できない」
「共感」「いい方向へどうにかしてあげたい」
いろいろあるとは思います。
個人的な解釈になりますが、心の闇は事件になっていなくても
社会に対しての迷惑行為なのでそうならない為に、自身の気持ちの矛先を
プラスの方向へ向けるのが健全だと感じています。