こまたち さんの感想・評価
3.2
物語 : 2.5
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 4.0
キャラ : 2.5
状態:観終わった
ノエル、みーつけた!!
2014年放送の青春群像劇
評価の難しい作品です。同系統の作品は人気作の”あの花”をはじめとして多数存在しますが、この作品は恋愛要素を全く入れず且つ物語全体を通してシリアス調に進行するためとても斬新に感じました。
"青春群像劇の新たな星”,そうなれば良かったのですが・・・。
【キャラクター】
・掘り下げの足りなさ、バックボーンのあっさり感にがっかりしました。シリアス調の、それも物語重視で展開するようなアニメでは生命線だと個人的には思っていますので・・。最終話までの話の広がりの少なさやキャラの魅力の低さもここに起因するためなおさら低評価です。1クールという制約上仕方のない部分もあるとは思いますが、同系列の作品と比べても特に酷いものです。
【物語】
・”あの花”とこれでもかと言うくらい物語の進行が酷似しています。もはや盗作を疑っても良いレベルで。他のレビューでも何度も言っていることではありますが、私は内容が極めて類似している作品でも面白く感じればそれで満足します。ただこの作品に関しては過去の既視感が思いっきり邪魔して、正当な評価を下せなくなっています。きっとあの花より前に見ていたらもっと楽しめていただろうなぁ…と思うところであります。
・もう一つの問題点は物語の進行が一貫して暗く重いことです。もちろんシリアス全振りの作品も好んで見ますが、この作品に関してはそのテーマと、そのジャンルとミスマッチしている感が否めません。もう少しお気楽に楽しめるような寄り道、キャラの人間性を感じられる平和な日常パートなどが欲しかったなあ・・と。
【音楽】
・OPをLSPが、EDをfhanaが担当。どちらの曲も作品の切ない雰囲気・テーマ感をより引き立ててくれる良曲です。近年見れなくなったLSPの良曲を聴けたことは個人的にはとても嬉しかったです。fhanaのEDはもちろん、今回も神曲ですね。
【総評】
・既視感が気にならないひとやあの花を未視聴のかたにはぜひオススメしたい作品です。ただ後半は意味不明の謎展開(ご都合主義ともいうが)が待ち受けているので微妙っちゃ微妙かな・・・。ここまで酷評多めですが作品全体を通しての評価は低レベルではありません。音楽は勿論、作画も良好ですし、物語の骨格自体はきちんとしています。
冒頭に言ったように本当に評価が難しい作品です。