風の澪 さんの感想・評価
4.1
物語 : 4.5
作画 : 3.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
ストーリー構成とSEと声優に着目!【長文コメ】
TypeMooonアニメの制作で有名となったufotableが企画・制作したオリジナルアニメの第1弾です
オリジナルアニメの中では、
宇宙ものでもなく、
魔法ものでもなく、
異世界物でもなく、
恋愛無しの学園・友情、成長ものなので、インパクトは薄かもしれませんが、目を引くポイントはいくつもあります。
私が最も目を引いたのは1クールという期間を意識したストーリー構成です。
{netabare}
物語で語りたかった部分は10話でほぼ完結します。
導入部で学美とみかんちゃんを中心とした人間関係が構成され、今までに型にこだわらない生徒会が作り上げられる。
そこから学園祭に向けて、困難に打ち勝って、楽しい学園祭を行うというのが、概要なのですが、この作品のメインとなっているストーリーは学園祭を実施することがゴールではなく、何かを生徒みんなが協力して生み出そうとするというところにあります。
その辺りは10話でみかんちゃんの一言言ってくれます。
物語としてはここで終わってしまってもいい、文化祭の様子はEDのバッグで映していればいいくらいです。
しかし、この作品はそういう形式はとらず、
11話は綴ってきた物語の成果として学園祭の様子を
12話は丸々エピローグとして主要登場人物たちのその後を
描き出しています
{/netabare}
1クールに話を詰め込むことが多い昨今のアニメの中で、2話もその後を語る構成にしているのは珍しいです。
この構成のおかげで、物語の終わりを味わいながら鑑賞することができるのも確かです。
ここが当時だけではなく最近のアニメを含めて秀逸だったと感じています。
キャラは個性的でイキイキとしています。
メイン主人公は天宮学美ですが、彼女はどちらかというと完成された主人公タイプです。
確かに壁にはぶち当たりますが、それで成長するというよりは彼女らしさを取り戻して突き進むという感じです。
成長物語としてのメインはみかんちゃんこと稲森光香。
作品を成長物語と見た時は彼女が主人公になります。
この2人が登場人物の中のツートップですね。
あとはツンデレ要員の衛藤 芽生
まとめ役の上原 むつき
そして少々電波系ながら美味しいキャラ小鳥 桃葉
あとお姉さんキャラの角沢 多佳子
どの登場キャラにも魅力を感じます。
まぁ、少々むっちーが弱い気がしますが...
作画に関しては好みが分かれます。
私は苺ましまろが好きな関係上、この作品の絵柄も抵抗なく見れました。
多少はリアル気味な絵がいい人には、中学生にしか見えないこの絵は違和感が強いと思います。
音楽に関してはそれほど目立っていません。
一方でSEもしくはそれっぽい音楽が印象に残ります。
イメージとしては仲間由紀恵が主役だった『トリック』に似た感じですね。
苺ましまろにも近いSEの使い方かと
BGMよりSEが目立ってたことは作品のテイストにはマッチしていた印象です
ちょっと変わった楽しみ方としては出演している声優さんを見ましょう。
メインの5人とは別に他の学生役で色々な声優が出演しています。
へぇ~この人も出てたんだと思うこともしばしば。
この辺りは、10年たった今だからこそ楽しめるポイントです。
総論としては、オリジナルアニメとしてはエンターテイメント性とメッセージ性を兼ね備えた良い作品です。
原作有の詰め込みアニメに疲れた人には良い癒しになるでしょう。
まなびストレートは推している作品のため、コメントが長文になってしまい申し訳ないです。
良い作品なので、機会があれば視聴することをお勧めします。