うにおいくら さんの感想・評価
3.1
物語 : 4.0
作画 : 2.5
声優 : 3.0
音楽 : 4.0
キャラ : 2.0
状態:観終わった
1クール終了。原作ファンにはちょっと物足りないかも。
一色まことによる日本の漫画。コミック26巻をもって完結。
2007年にアニメーション映画化されている。
これは2018年春のNHKアニメ。2クール目は2019年1月から開始。
内容は母子家庭に生まれ育った少年がピアニストになる話。
前作は主人公がコンクールに出場するまでだったがTV1クール目では、その部分+ショパン国際コンクールに出場するまでの話。
前作の映画と声優は総替え。
はっきり言って正解。
主人公一ノ瀬 海は劇場版では上戸彩だったが、この頃は関西弁で話す役が多い白石涼子(少年時代)に変更。
女優としては良いのかもしれないが声優としてはほぼ棒読みだった前作に比べて、やはり本職は上手い。安心して聞ける。ちなみに成長してからの主人子はこの頃売れて来た斉藤壮馬に代わる。
主人公にピアノを教える先生阿字野 壮介は雨上がり決死隊の宮迫博之から 諏訪部順一へ。
前作を観た時、宮迫博之があまりにもはまっていたので驚いた。ここは変更なしでも良かった。が、諏訪部順一も聞きなれるとなかなかいい。
ちなみに彼の弾くピアノは反田恭平。
このアニメの話題はなんと言っても実際に番組でピアノを弾くピアニストたちだろう。
阿字野 壮介は男子で最年少で日本音楽コンクール第1位を取った反田恭平。雨宮修平は新進気鋭のピアニスト髙木竜馬。パン・ウェイには同じく中国人の牛牛(ニュウニュウ)。レフ・シマノフスキはシモン・ネーリングと配役と合わせてピアニストを配置。クラシックマニアにも納得できる音作りを成功させている。
流石国民の税金をガンガン使えるNHKである。オイラの払った受信料がこのアニメ制作のために使われていると思えば、喜んで払えるというものだ。
アニメ制作は「ガイナックススタジオ」(福島ガイナックス)。
ピアノ演奏時の3D映像の完成度は高いが、2Dからの切り替えがあまりにもはっきりとし過ぎて少し違和感を感じるが、手元の動き自体はこだわりを感じる造りとなっている。
私的には全体の作画、キャラデザインとあまり好きではない。
もう少し何とかならんのか?とは思う。これは好き嫌いの問題。
この作品を京都アニメーションが制作していたらどんな映像になったのかと、思ってしまうのは僕だけではないと思う。
原作を読んだファンからは多くの失望の声が上がっている。それは2クール24話で完結という枠では仕方ない事なのかもしれないが、「3月のライオン」で見せたあの冗長的な進行と比べてあまりにもご無体な削り過ぎとの批判の声も多い。
私自信、中途半端に作るぐらいなら最初から作らなければよいのにと思う。原作からのファンが見たかったエピソードがごっそりと抜かれている。
ほぼダイジェスト版に近いノリだ。
こんな中途半端なアニメに私の払った受信料が使われているのかと思うと残念でならない……って一体どっちの味方やねん。^^;
兎に角、このアニメを見るなら原作を読んでいない方が良い。
読むならアニメを2クール見終わった後にするとよい。
私的には面白いアニメだ。ただ惜しむらくは原作に忠実ではないところだ。
物語の割愛はアニメ化では仕方ない事かもしれないが、私的には「そこまで無理をするなら最初から作るな」と言いたい。