Progress さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
さよならに立ち向かえ!
この作品の主人公黒井宗矢が最初にどんなポジションにあったか、そこに全てがつまってますね!
{netabare}
宇宙から飛来する敵を倒そうとする、超能力を操る人間達、
それらに喧嘩を売るダークヒーローの主人公!人類に徒なす敵!
しかし、本当は人類の愛を信じる宇宙人の元で戦う、大切なものを奪われた少年だった。
物の見方を、信じるものが見えるまで、信じて戦う、正義のぶつかり合いを描いたSF作品!
人は過ちを犯すこともあり、正しいこともします。(それは全体の話でもあり、個の話でもあります)
行為、行動には、悪にも見えて、善にも見えて、そこには理由と正義があるときもあります。
美しく見えた生物ですら、弱肉強食の上に成り立っており、それを醜いと思う人は目を背けるかもしれない。
そのものが持っている性質を、ポジションによって、あるいは思想によって、見る面が違うということ、受け取り方が違うということ。
受け取り方が違う事によって、それに対する対立が起こる。宗矢と竜造寺隆の対立、先生と総帥の対立だし、竜と着ぐるみ族の対立でもあります。
私は、先生の信じる他者を愛によりわかろうとするその気持ちには同意してしまうのです。一方で、総帥の、危険な存在に、耳を貸さずに、遠ざける、その恐怖や怒りもわかってしまいます。
宗矢は自分が憎いと思ってきたはずの存在を理解する、その最後は、宗矢という人間が、ポジションを変える事ができるようになった、その成長を描いています。
だからこの作品は、批判であろうと、そこにある怒り、それを汲み取らずして、さよならする心に、立ち向かう勇気をくれます。
PS.「うにゃ」という言葉で感情を表現する小山さんを、私は一番素敵だと思いますね。
{/netabare}