kurosuke40 さんの感想・評価
4.4
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
腰の重いあなたへ
母親の死を知らされても報瀬は実感が湧かなかった。
それは母親を待っているときと死を知らされた後で何1つ変わったことがなかったから。
だから、まだ自分は母親を待っているような感覚をどこまで引きずっていた。
自身の心の踏ん切りをつけるために、報瀬は母親を待つのではなく、母親が消息を絶った南極に自ら赴くことを決意する。
一方でキマリ、日向、結月は特に南極にこだわりはなかった。
キマリ「いや、行くって決めたよ!」
日向「決めた」
結月「決めました」
'決めた'んじゃなくて、'決まった'んじゃないの?
例えば、実は報瀬の母親が消息を絶ったのが北極だったら、北極に行ってたんじゃないの、キミら。
キマリ「うん、行ったと思う」
日向「その場合、報瀬も北極行くじゃん。南極行ったらびっくりだよ」
結月「要は自分で目的地を決めてない。報瀬さん依存だって言いたいのですね。それを'決めた'というのかと」
日向「目的地がそんなに大事かねぇ」
キマリ「……私、わかる気がする。
何を、って決められない。
私ね。どこかに行きたかった。でも行きたいところがなかった。
だからどこにも行けなかった。
行きたいのに。
目的地は報瀬ちゃんが持ってきてくれた。
だから、私今は思うの。
別に一人で全部用意しなくて良いんだって。
目的も頼っていいって。
だけどね、私は決めたの。そこに行くって。それは本当。
それに目的地も大事だと思うけど、
きっとそれ以上に大切なものがあること、
見てくれてた人にはわかると思う。
もしあなたが燻っているのなら、
私たちが南極に行くのを見て、南極に行きたい!行く!でいいんだと思うよ」
結月「……にわか」
日向「にわかを恐れていれては、にわかにもなれないのだ」
結月「そうですよね。ざまーみろですよね。ごめんなさい」
キマリ「そう見られちゃうところはあるよね。
でも、踏み出す一歩が大事なこと、分かっていると思う。あなたはどうする?」
……うん、わかった。今年はソロキャンする。
日向「そっちかよ!」
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はっきりと自分で決めたと言い切るキマリを見て、なんなんだよ、キマリと思い続けてたらこんな感想になりました。
感想は一週目で印象を大事に決めているので、一周しか見てないです。口調とか呼び方とは間違っていたらごめんなさい。
素晴らしい作品でした。