「多田くんは恋をしない(TVアニメ動画)」

総合得点
79.2
感想・評価
620
棚に入れた
2756
ランキング
514
★★★★☆ 3.7 (620)
物語
3.6
作画
3.7
声優
3.7
音楽
3.6
キャラ
3.6

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ネタバレ

ダレイオス さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

おとぎ話と言われたらそれまでだが個人的には好き

設定は高校生の男の子の主人公がある日、外国人のヒロインの女の子と出会う所から始まるもの
主人公は普通の高校生の男の子の容姿だけど
ヒロインは切りそろえた前髪にポニーテール金髪で清楚なお嬢様風の服装をしている。

開始して思うことはギャグコメディかな?の開始
ヒロインがボケて、主人公が突っ込むて感じですね。
ただツッコミはキレがあるとかではなくて
軽く突っ込んでいるだけなので、そこまでは面白くはないですね。
あくまでもギャグコメディとわかるレベル

1話からキャラは大量に出てくるので
どんなキャラでどういう人なのかを把握する前に
キャラは一杯になるのでチョット頭の整理に困るな・・・
ストーリーは1話は大きくは動かないですね。
重要でない間延びするシーンで繋げていた感じでした。
そして1話終盤ヒロインが転校生として主人公のクラスにやってくるありきたりな展開で
1話の作りはあまり面白くないギャグコメディ、間延びストーリー、ありきたり展開と
そこまでは面白くない作りでした。

2話になると主人公が空気かな?と思え始めました。
主人公のまわりのキャラの方が喋る量が多いし
ハイテンションな男子キャラ達もいたりして完全に食ってましたね。
この男子キャラ達はハイテンションなギャグをくり出すので
好みがわかれるだろうなと思いました。
完全な勢い任せのギャグなので
キャラもさらに増えるので1人1人きちんとしたキャラクター描写出来ないうちに
いったい何人名前ありのキャラが増えてるんだろうと思った。
そのせいで誰が誰だがわからない。
展開もドタバタしているだけですよね。
誰だか知らないキャラのドタバタシーンて面白いのかな?と思ってしまう。

3話で猫のキャラが喋り出して
ようやく面白いと思えるシーンが増えたかな
この猫が主人公達の日常を実況しだすのだけど
その喋りが声優さんの演技がしっかりしていて
猫の容姿に比べて渋い声が似合ってないことによりインパクトがあり
印象に残り1つ1つの喋るだけで笑ってしまう良さがあり
ギャグとして機能しているので楽しめました。
この猫は人間じゃないから遠慮なく本音をベラベラ喋るのだけど
その本音が具体性を付いていて的確なので的確ゆえ笑えました。
そして猫である彼の言葉は主人公達、聞こえないのもあって猫の喋りが
登場人物たちにスルーされることにより
むなしさがあり、それもギャグとして機能していましたので楽しめた。
この猫は面白いですね。なので4話以降でこの演出がなくなったのは残念

3話以降は大量に出したキャラの掘り下げで進めてました。
最初はどんなキャラかはわからなかったけど
ストーリーの流れ、ギャグコメディを通して、どんなキャラかはわかってくるので
段々キャラに興味が出てきましたね。
キャラクター描写は丁寧で繊細な心理描写もあったりで
キャラの気持ちは伝わり、繊細な心理描写のおかげでキャラの関係性も
ハッキリとわかり、お互いそういう関係なのねと実感出来のは良いし
その関係自体も、じれたくも微笑ましかったりするので
中学生、高校生のキャラとしては、いいんじゃないのかなと思ました。
この年代の男の子はわりと馬鹿だけど
逆にこの年代の女の子はしっかりとした考えを持っていていると思うのだけど(私の偏見です。すいません。)
それが出ていてその対比のギャップも面白さになっていて楽しめました。
あと眼鏡なキャラがいるのですが眼鏡キャラと見た目は冴えないキャラなのに声優さんは渋い声なので
これもギャップ的に笑えるし印象に残るので
最初は誰が誰だがわからず「アレっ」と思っていたキャラの扱いも良くなってきました。
キャラは大事に扱ってましたね。

ストーリーも3話以降は1話完結型のストーリーの流れがあり
起承転結がしっかりしていてオチも面白く
起承転結がしっかりしていることにより上手くオチを作ってるなと
実感させられる作りなので素直に楽しめました。

空気だった主人公にスポットがあたり
ストーリーの本筋が動き出すのは中盤以降なのだけど
中盤までに大量に出したキャラの掘り下げをやったおかげで
どういうキャラなのかがわかってから
なので、そのおかげでストーリーが動き出してから
このアニメ恋愛ものなのだけど、各キャラがどのように思っているのかが
よくわかるので、恋愛ものとしては心理描写がしっかりしていて
楽しめました。
ヒロインにしても主人公のことを好きになったきっかけは
ほんのささいなことなのだけど、主人公がヒロインことをよく見ていて
ヒロインの何でもない発言から、主人公がその意味を悟り
ヒロインのことをよく考えてあげてるなとわかるシーンになっていてこのシーンは良かったし
ここでの主人公のアドバイスはヒロインの過去の失敗に対して
高校生らしいまっすぐな思いのアドバイスをしていたので
他人を思いやる心がありカッコいい男の子の描写が出来ていたので
ヒロインが好きになったということに共感しやすい作りになっていました。
好きになってからもヒロインは自分が王族の人間であること
の使命と自分の本当の気持ちとで揺れる思いは描けていたし
主人公に対しての対応も誠実さが伝わる優しい接し方をしていて
病気の看病とかもベタなのだけど、このにやにや感は安心してみれる良さがありました。

後半の展開はストーリー展開は話数を使い丁寧で
主人公に関してはヒロインのことを好きだということに気付いた展開自体は
きっかけはあるし、その描写は丁寧で気持ちも理解は出来たのだけど
この展開をするのであればもうチョット、ヒロインのことを意識する
ストーリー作りをした方が説得力は出たかなと思いました。
鈍感な性格だからなのはわかるけど
それだったら、その性格で徐々に惹かれる描写を入れてほしかったな
これだと積み重ねがなくて希薄だったと印象付いてしまう。
それでも、途中からこのようなストーリー展開になると暗示はされていたし
失って初めて大切だったと気付く、ストーリー作りは出来ていたし
そういうテーマをつき通してまとめてはいたので
個人的にはこの終わり方は納得はしました。
伏線も綺麗に回収していて、後半は行き当たりばったりな展開でもないですし
まとめ方はかなり綺麗でした。

問題点はお姫様と一般人なのでおとぎ話になっている点かな
非現実的だよねと言われたらグーの音も出ませんね。
私は否定は出来ない。それでも自分は好きでした。

作画についてはキャラクターデザインは萌えぽくはなくて一般向けかな
ヒロインは金髪ではあるが切りそろえた前髪にポニーテールと
見た目は地味ですね。普通な感じがしました。
他のキャラも外人なの髪の色は赤だったりしますが髪型は地味で
いかにもおとなしいデザインでした。
こういうデザインだと評価に迷うんですよね。
ただヒロインはお姫様キャラなので地味ながらおしとやかな感じが
出ていたのは良かったんじゃないかなと思う。
作画の質はとても良くて安定していました。1話2話3話ととても綺麗で
10話になっても作画は安定していたのでその安定感は評価出来る
劇中作品の「れいん坊将軍」の作画はドラマ作品という設定からなのか
背景がきめ細かく描かれていて、人物の作画もしっかりと描かれていて
えらい気合いの入れ方でした。そういう細かいこだわりを
感じさせる作画は評価したいな

声優さんについては演技力についてはそこそこでした。
ただヒロイン役の方はそこまでは上手いとは思いませんでした。
ややぎこちない感じがギリギリ合っていた感じでした。
主人公役の方はあまり喋りませんが喋っている時はしっかりしていました。
他のキャラ役の方は上の文章で書いたキャラは良かったですが
一部のキャラの演技はやや癖が強かったかな
多分、怒られそうなぐらいしつこさはありましたね。
でもこういう役だとは思うので演技力の問題ではありませんでした。

まとめると2話まではまずいな・・・と思いましたが
その後は大量に出したキャラのキャラクター描写をしっかりしてから
本筋に入ったので結果的にはストーリーに入っていきやすかったです。
心理描写も繊細だし、テーマもつき通してまとめたし
伏線も綺麗に回収しているとわかるストーリーで
綺麗にまとめているとわかるし、ストーリー自体は後半は丁寧でしたので楽しめました。
個人的には3話からは楽しめて最後まで楽しめました。
本筋に入るまでも最後まで観ると、後半はメインキャラの関係性がしっかりしていないと
楽しめない部分があるので終わってみると必要だったな思える作りでした。
基本的にはギャグコメディはコメディとわかるレベルでそこまで面白くないし
おとぎ話と言われたらそれまでだが個人的には好き

投稿 : 2018/07/13
閲覧 : 264
サンキュー:

10

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