Progress さんの感想・評価
4.5
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
重なるその日々は、ねえ
逃亡編で逃亡しかけましたが、何とか視聴終了です。
個人的に痺れたのは、強すぎる可奈美に対する姫和(以下、ヒヨリ)の葛藤。
後期OPでもヒヨリパートで
「いつのまにかこんなに強くはなったけど、可奈美に並び立てない」というニュアンスのフレーズがあり、
ヒヨリの真面目すぎる性格と、可奈美に対する複雑な感情が入り混じっている本編とシンクロしているんですよね。
OPの歌詞、映像は本編の進行度で理解が深まるので痺れること間違い無しですね。
可奈美とその仲間達の友情が煌くことで、作品の本質の純度が高まっていったと思います。
この作品の本質はまさに仲間の友情。繋がりの強さです。
個々の悩み、抱えた孤独が、友人、あるいは可奈美という特殊な才能を中心に、打ち解けていく。
その中で仲間への信頼であったりとか、自身の変化であったりとか、そういった物を勝ち得ていく。
その一方で、可奈美の圧倒的な天才としての孤独も描き、その孤独を埋めようとする仲間たちを描くことで、
お互いを信じあう絆の関係を描ききってます。最高かよ。
また、母世代の仲たがいのような物を描き、違えてしまった道と、
可奈美世代がその道をたどってしまうか、その不安を描きつつ、
最後まで信じ続けた可奈美たちの友情の尊さを強調する、素晴らしい構成。
終盤付近で、ヒヨリが禁じ手で可奈美に並び立ったようなそのシチュエーションは痺れました・・・
可奈美が一人で背負おうとしたヒヨリに涙を見せたあのシーンも
可奈美にとってのヒヨリの大切さが伝わってきて好きです。
「君と出会えてほんとうによかった」ってフレーズがEDの歌詞にあります。
この言葉、難しい言葉ではなく、曖昧に見えて、相手に気持ちが伝わる言葉で好きだなあ。
そして、作品の可奈美たちの関係がその言葉のような気持ちに支えられているとするなら・・・
可奈美たちの絆ってほんと優しくて、曇りのない、素敵な繋がりだと、感じてしまうんですよねえ~。