「とらドラ!(TVアニメ動画)」

総合得点
90.9
感想・評価
17930
棚に入れた
53250
ランキング
45
ネタバレ

タック二階堂 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

俺の俺の俺の話を聞け! 2分だけでもいい。

詳細は…言わずもがなでしょう。

2018年夏アニメのあまりの不作っぷりに、dアニメ
ストアで過去の名作と言われる作品を観ています。
これも、そのひとつ。

タイトルで、ずっと「もしドラ」のスピンオフか何か
かと思って敬遠していた作品。
観始めたら、これは面白くて2クール一気に観てしまう
ほどでした。

逢坂大河(手乗りタイガー)と高須竜児(ドラゴン)の
思わずキュンとなるラブストーリー。
全25話なので、じっくりとキャラの魅力を出しつつ、
少しずつ互いの気持ちが近づく様子を上手に描いてます。

原作は女性(竹宮ゆゆこ)なので、こりゃ女の人じゃ
ないと書けないなあと思うほど、女心の描写が見事。
特に上手いのが川嶋亜美というキャラ。
おそらく自分も竜児に惹かれているだろうけど、
実に大河や櫛枝実乃梨をよく見ていて、適度にフォロー
したり、チクッと毒矢を吹き込んだりと、この作品を
導きつつ、彼女たちの揺れる女心を視聴者に見せる
道化師役を演じさせることに成功しています。

その実乃梨も、当初はテンションだけの“変な筋肉女”
でしたが、中盤以降の竜児への想いを押し殺す姿など、
本当に生き生きと魅力的に描いています。

そして堂々たるメインヒロイン・大河。
序盤こそ、ただの暴力暴君女ですが、実はとても繊細で
可愛らしい魅力あふれるヒロイン。
スキー場で遭難して、竜児に助けられておぶされながらの
気持ちの吐露のシーンは涙なくしては観られませんでした。

中盤の竜児には非常にやきもきさせられますが、
この気持ちの揺れ方も良いのではないかなと。
ま、若干「女性が描く男子の理想像」的なところも
なくはないのですが、それがまたいいのかも。
(「タッチ」の上杉達也的なね)

キャラデザが、あれ? これって…と思って調べたら、
「あの花」「ここさけ」「ダリフラ」の田中将賀さんと
いう方でした。なるほど、だから好ましいキャラデザ
なんだなあと。このキャラデザがあったからこそ、
作品にのめり込むことができたのでしょう(僕は)。

終わり方は、正直そこで大河がいなくなるって…
と思わなくもなかったのですが、まあ最後の盛り上げ
として必要だったのでしょう(ダメ押しに近いけど)。
ふたりの行く末は、観た人の心の中にだけある、という
ところで終わらせたのは正解なのかもしれないですね。

またひとつ、素敵な作品に出会えたという気持ちです。
VODありがとう。いつか、また彼らに会いにきます。

投稿 : 2018/07/14
閲覧 : 305
サンキュー:

9

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