ダレイオス さんの感想・評価

2.5
物語 : 2.0 作画 : 1.5 声優 : 3.0 音楽 : 2.5 キャラ : 3.5 状態：観終わった

明らかな社会不適合者が聖人である主人公に人間性否定や説教や相談役て・・・

まず思うことは原作は女性向けの作品かな？と思いました。
キャラの目のまつげ、顔の輪郭、髪型まで
いかにも女性向け独特のデザインで、典型的な女性向けな作風
そしてキャラクターデザインはひと昔の感じがするので古いです。
作画の質は１話からチョット危ういな・・・のレベルなので
多分途中で作画は崩れそうな感じでした。
古めの女性向けの作風で作画はヤバそうですね。

劇中曲も酷いな低いズシズシするとても場面場目に合ってない曲や
場面場面に合ってないチョット抜けたような曲も入れてくるので
チョット酷いですね。劇中曲の質も悪い。

作画の質も開始直後から微妙で劇中曲も・・・とくると
全体的に質は低いな・・・の印象でスタートですね。

設定は主人公はゲームやアニメが好きな高校３年生の男性で
だらしない３次元の女性は嫌いというもので
ヒロインは遅刻や遊び癖があり、あまり評判が良くなくて
だらしない女性というものでした。
まあ要するに物語開始直後は主人公側から見てまったく気が合わない
組み合わせのスタートでしたね。

この作品のモブ女性はだらしなくて３次元の女性そのもので
そのだらしいないシーンに萌えとかはなくてガチの汚い感じで描かれてました。
モブ男性キャラも学校で悪いことをしているのを主人公が注意したら
鉄拳制裁されたり、風紀は乱れている印象いや・・・犯罪上等の世界か・・・

ストーリー展開は１話からかなり雑ですね。
主人公が喧嘩に巻き込まれたのですがいつの間にか解決して雑ですね。
そしていきなりヒロインにキスされるという謎の展開で心理描写はしっかりしていないので頭に「？」がうかぶ
その後、ヒロインが主人公のことが好きな理由は語られていたけど
それだけで簡単に惚れるな・・・と思いました。
ヒロインの助けに入りいつの間にか解決していたアレで惚れたとか、惚れる理由が弱いな
主人公も三次元の女性は嫌いなはずだったけど、迫られると陥落してましたね。
これも陥落までの心理描写がしっかりしていなかったです。
三次元の女性が嫌いな男性が惚れたという納得が出来るキャラクター描写が出来ていないので
なのでお互い惚れた理由がわからないので感情移入は不可能ですね。
しかも１話で陥落とか・・・もう少し丁寧にストーリー展開は組み立てるべきでは？と思った。

ただ好きになってからは、主人公は付き合い始めてから、付き合うことの難しさや
自分の容姿やスペックの低さから、どう付き合っていいのかが
わからないという苦悩は描けていたし、その点は悪くなかったです。
主人公に関しては他人に駄目な所を注意されて
それのどこが駄目なのかをあらためて自分で考えてみて
自覚する心理描写は悪くなかったし
相手の女の子に好かれようと料理をしたり努力の描写もあるし
付き合い始めてからは意外に丁寧
そのおかげで彼は聖人であることがうかがえる。
ヒロインも好きになった主人公が他の女の子と話していたら
嫌な気分になったり、主人公に信用されてないことを気にしたり
主人公と仲がいい女の子に対して嫉妬したり
その描写は丁寧で、そのことで悩んだりするのも
描けているので悪くはなかったです。

その後のストーリー展開は主人公の恋のライバルの暴行、脅迫、偽証などの犯罪行為の連続で
ストーリーとしては主人公が犯罪に立ち向かう内容でした。
１話から犯罪上等の世界だとは思ってたけどやっぱりそうなったかと思う。
となるとそういったテーマをまじめに扱うかになるけど
そういった犯罪と戦うアニメとしてはまわりの人間の反応はアニメ的演出で現実は描けてないし
そういう犯罪行為は駄目なんだというメッセージ性があるわけでもないし
あまり感心するものではなかったですね。展開も無茶苦茶だし・・・
なんか知らないけど犯罪行為やってた奴が急に正義感を出して主人公に対して
このまま言われなきことを言われてていいのかと説教してたけど
お前のせいでこうなったのに、それはないんじゃないの？と思った。
ギャグアニメじゃないのだから支離滅裂な展開はやめてほしい。
解決の仕方もこうなったら、ごめんじゃすまないし
こういった問題を簡単に処理しないでほしかったな
いったん社会的信用を失ったら回復は無理なんだし、慎重に問題を処理した形跡がないのは
不満でした。
中盤以降はこのキャラが「すいませんでした。」だけで反省した感じはなかったのに
急に主人公側の相談役ポジションにいたのは違和感がありましたね。
彼は二重人格かなにかなのか？と思ってしまった。
このキャラに惚れていたキャラはいましたけど、なんで好きなんだろうなと
思いましたね。彼の本性を知らないからなのだろうけど
それでもストーリー的な説得力はないな
終盤出てきた男も主人公と会って数秒で主人公をぶん殴ってきたけど
それって犯罪だからね。そして主人公の人間性をなぜか説教してたけど
それじゃ説得力無いよね。
このアニメて一番まともで聖人な主人公が痛い目にあってばかりで
イケメンは暴行罪でも無罪、オタクは存在自体が大罪なのかと
チョット浅いかなと思いました。

主人公絡みに関しては中盤以降はヒロイン以外で主人公に好意を持っている女の子については
好きになるきっかけや過程は描けていたし
主人公自体もいい奴とわかる描写も多くて惚れる理由は理解は出来たので
問題はなかったし、ヒロイン以外に好意を持たれることによる主人公の苦悩も
描けていたし、その心理描写はリアルさがあり良かったと思う。
そしてその解決は無難でしたが男らしさは出していたので
それも良かったと思う。

作画については案の定ストーリー進むと作画の崩壊が始まり
作画ヤバいな・・・と思いながら観てました。
顔の作画が安定していなくて場面場面で別人にみえるぐらい
酷いので作画の質は酷いな
風景の作画や教室の机などの作画も酷くなるので
２０１８年の水準では苦しすぎるな

声優さんについては主人公役の方の演技は
なさけない役の役作りでこういう役だと意識はしているんだろうとは
思うのだけど、それでも最初は気になりました。
最初は喋る量が多いキャラなのだけど、どうもぎこちなくて滑舌が悪く
喋りの声の高さが常に一定なので、喋りは気持ちは伝わってきませんでした。
大きな声を出したりする時は若干裏声になっていて微妙でした。
ただ後半以降はそれらも解消されて問題なく聞けるように
なったので問題はありませんでした。
それ以外の声優さんは気持ちがこもった演技をされてましたし
喋りの発音もしっかりしていたので問題はありませんでした。

まとめるとアニメの出来はあまりよろしくはありませんね。
酷すぎる作画、劇中曲、序盤の雑な展開で
主人公とヒロインが惚れるまでの過程は酷いので・・・
そして好きになってから展開もストーリー自体は酷い。
犯罪行為の展開を雑に処理したり
イケメン無罪でオタク大罪という浅いストーリーでしかないのが・・・
主人公と対立していたキャラが二重人格にしかみえなかったりも酷い。
ヒロインに男の影がある描写があったけどそれも放置だし・・・
ただヒロインと主人公は好きになってからの心理描写はしっかりしていたし
気持ちは伝わってきました。この２人は丁寧なキャラクター描写は出来ていた。
他のキャラも犯罪を犯していないキャラは心理描写はしっかりとしていたし
主人公とヒロインに影響されて自分も変わろうとしている部分を描けていたので
そういった部分は良かった。
主人公に後半惚れたキャラいましたけど、そのキャラも丁寧な心理描写で良かったです。
その解決の仕方も良かったです。
なので犯罪絡みじゃない部分は良いのだけど、そこが問題であまりよろしくない出来でした。
だって明らかな社会不適合者が聖人である主人公に人格否定や説教や相談役て・・・
それじゃ話が破綻するよ・・・